【支援者向け】育てにくい子・こだわりが強い子への対応の仕方3選

子どもに育てにくさやこだわりの強さを感じる親は育児のストレスを抱え込むため、より丁寧な支援が必要です

母子保健関係者は保護者の育児の困難感に、どの様に向き合い、サポートしていけば良いのでしょうか

この記事では、支援者としてどのように対応するべきなのかを解説していきます

育てにくさの原因

育てにくい子どもが増えているのではなく、親が育てにくい状況や環境に置かれることが多くなったのではないかと考えています

親が感じる育てにくさの背景

①子どもの問題
②親の問題
③親子の関係性の問題
④親子を取り巻く環境の問題

といった4つの要因があります。
実際には、それらの要因が複雑に絡み合っていることも少なくありません

こうした背景がある中で、近年子どもの発達障害が注目される様になってきて、「育てにくい子どもが増えている」と言われているのだと思います

しかし、生物学的な観点から言えば、子どもの性質は昔と今では変わるものではないので、子ども自身の問題よりも親自身や親子の関係性、親子を取り巻く環境の問題の方が大きな影響を及ぼしているのだろうと考えています

カバさん
カバさん

多くの母親たちは乳幼児に接する機会がほとんどないまま妊娠・出産し、子育てを始めるため、乳幼児がどの様なときにどんな反応を示すのかという経験値がないよ!

ワンオペ育児

その上、子育てが母親一人に集中する、いわゆる「ワンオペ育児」と呼ばれる状況に置かれ、パートナーや育児経験のある家族のサポートを受けられない母親も大勢います

親子二人だけの時間が長いと母親は疲弊します

子どもが発達上、正常なアクションを起こしたとしても心に余裕がないと、うまく対応できず、育てにくいと感じてしまうことがあります

そうした母親が多くなってきたことが、育てにくい子どもが増えていると指摘されることにつながっているのかもしれません

育てにくさに気付くために

カバさん
カバさん

お母さんたちが「この子は育てにくい」と言語化することはほとんどないよ

もっと身近な悩みとして訴えられることが多いです

例えば、離乳食を食べない、夜中に寝ない、何度も起きる、泣き止まないといった、日常の育児において誰もが遭遇する様なことです

つまり、母子保健における日常業務の中で母親の育児の悩みを丁寧に拾って対応していくことが子どもを育てにくいと感じているお母さんをサポートすることに確実につながります

これまで育てにくい子への対応は、問題がある子を拾い上げた上で親子を支援する方法が主流でした

しかし、少子化が進み、なおかつ親が子どもを育てにくい状況と環境に置かれている現状では、ポピュレーション・アプローチ、すなわち全員に同じ対応をしていくことが育てにくさの解消や予防、課題のある子達の拾い上げに効果的で、子育てのしやすさや全般の底上げにも役立つと考えています

支援の仕方

母子保健関係者は、育てにくさのノウハウについて既にさまざまな機会を通して勉強されていることでしょう

カバさん
カバさん

特定の子と親に活用していたその知識を、全ての親子に伝えていこう!

乳児家庭全戸訪問や乳幼児健診などがその伝達の場になり得ますが、重要なのは子どもの発達の見通しを伝え、発達に伴って出現する困りごとに対する適切な対応を早めに教えてあげることです

例えば、1歳を過ぎたら自己主張が出てきて自分の思い通りにならない場面で癇癪を起こす子どもが出てきます。
例えば9か月児健診の際に、その対応について記載したプリントを全員に配布します。
子どもが癇癪を起こした時の対応をお母さんたちが早い段階で知っておけば、心づもりができます

年齢によって癇癪の原因は変わり、3歳になるとワガママが出てきて癇癪を起こしますが、基本的な対応は同じです

カバさん
カバさん

「この方法でうまくいかない時は、いつでも相談してください」と伝えておくことも母親を孤立させない上で大切だね!

こだわりへの対応

発達上、子どもにはこだわりの強い時期があります

また、大人の不適切な対応によってこだわりの強い子どものレッテルを貼られることもしばしば見られます

例えば、授乳がやめられず、この子はおっぱいに対するこだわりの強い子だと相談されることがあります。
しかしお母さんの対応をよく聞くと、一旦授乳をやめたのに、子どもに泣かれるとお乳を与えてしまう。
そしてまた止め、泣かれて与える。こうしたことを繰り返す中で、「この子はおっぱいにこだわりがある」とレッテルを貼ってしまうのです。
授乳を一思いに止めれば子どもはおっぱいに執着することはないのに、大人が子どものこだわりを作り出している面があります

大人の不適切な対応が「こだわりの強さ」となることがある

これは授乳に限らず、日常生活の様々な出来事においても起こり得ることです

その結果、「この子はこだわりが強く、発達障害かもしれない」と短絡的に結論づけてしまう現状に危険性を感じています

育てにくさ、こだわりの強さの背景に発達障害などの子どもの問題が本当にあるとしたら、適切な対応をしてもうまくいかず、時間がかかります

適切な対応を辛抱強く繰り返してもなお、うまくいかないときに初めて発達障害なのかもしれないと疑ってみることが肝心です

カバさん
カバさん

その場合は速やかに専門家に紹介しよう!

親が主導権を持つ

カバさん
カバさん

子どもの主体性を育むことは大切ですが、物事の主導権は大人が握ることが必要!

例えば子どもに物を選ばせるときには選んで欲しくない物をあらかじめ除いておき「これとこれならどっちがいい?」と尋ねます。
あたかも子どもが自分自身で選んだかのように思わせる環境を用意して、その中で子どもの主体性を引き出していくことが大切です

信頼できる人になる

しかし、発達障害の診断がつかないと何も対応できないわけではありません

母子保健関係者は日常業務の中で親子が困っていることを丁寧に拾い出し、支援していってほしいと思います

カバさん
カバさん

サポートにおいては「孤立させないこと」が特に重要で、母子保健関係者には注力してほしい支援の一つ!

発達障害が疑われ、専門家に紹介したとしても、そこで関わりを立つのではなく、この親子が心から信頼できる人はいるのだろうかと気にかけ、そういった人がいなければ自分がその役割を果たせる様に努めてほしいと思います

カバさん
カバさん

「親子に寄り添う」ということだね!

サービスを提供したり適切な対応を助言したりするだけでは寄り添っているとは言えないかもしれません

親子に信頼できる人がいないということがわかっただけでもすごいことだと思うのです。
そこまで聞き出すことができれば、既に寄り添っているとも言えるでしょう

適切な対応の助言をすることだけでは、信頼にはつながらない

関係機関との連携

健全な子どもは成長とともに母子保健→教育の場(保育園・幼稚園・小学校等)へと引き継がれていきます

育てにくさを感じる子どもの場合も、母子保健がサポートする時期に課題が解決しないのであれば教育や福祉に引き継いでいくのが望ましく、そのような支援をすることが寄り添うことの一つのあり方であると考えます

母子保健関係者がいつまでも抱え込む必要はありません

カバさん
カバさん

教育関係者や福祉関係者と連携しながら、「支援の継続性」を重視することが大切だね!

その場合、現場で問題となっているのは母子保健、福祉、教育の三者の視点合わせができていないということです

それぞれの視点が異なるため、課題の解決に一貫性がないことが指摘されています

父親も支援対象

家族の状況から父親の育児への関わりが足りないと判断したら、父親にも必ず会うことです

母親から父親の性格や子育てに対する考え方、育児の状況などを聞き取り、「お父さんはこんな人なのだろう」という推測で助言をしても、適切な支援につながらないです

カバさん
カバさん

夫婦の子育て観が一致しているかどうかを含め、子どもの育てにくさをどのように捉えているのかなどについて、両親それぞれから聞き取ることが必要だね!

また、背景にDVなどの問題がある場合は別々に面談するといった配慮も欠かせません

いずれにせよ、母親だけでなく父親にも会って直接話を聞くことを必要な業務の一つとして考えてもらったほうがいいでしょう

そして、父親への支援も母親同様で、子育てに対する具体的な悩みを聞き出し、解決策を見出していくという関わり方になります

子育て支援には父親も含まれている

おわりに

従来の問題がある子にだけ対応するのでなく、全ての親に等しく情報を提供するポピュレーションアプローチを徹底していってほしいと願っています

それが課題のあるこの掘り起こしにもなるし、育てにくさの予防にもつながると思うのです

また、個人の力を伸ばす・より力を発揮できる場所で働くという点では転職を考えてみるのも一つの方法です↓(保健師の求人も多くおすすめです)
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