乳幼児期の食事の悩みTOP4

乳幼児期は食生活の基礎ができる大事な時期です

一方で「少ししか食べてくれない」「食に偏りがある」などといった悩みを抱える保護者も多く、乳幼児健診や子育て相談などでも食に関する相談が多く寄せられています

この記事では乳幼児期の食事の悩みの解決策と乳幼児期の食事で大切にすべきことを解説していきます

作るのが負担・大変

厚生労働省の「乳幼児栄養調査」によると、保護者の離乳食に関する悩みは

1位作るのが負担、大変
2位もぐもぐ、カミカミが少ない(丸呑み
3位食べる量が少ない
4位食べ物の種類が偏っている

一番多い「作るのが負担、大変」という悩みは、工程の多い手作りの離乳食レシピだけではなく、ベビーフードや惣菜を上手に活用することが大切です

乳幼児の食事で一番大切なこと

カバさん
カバさん

乳児期の食事で大事にして欲しいのは「食事は楽しい」という経験だよ!

食事は体だけでなく心も育みます

食事を楽しむことは「もっと食べたい」といった意欲につながりますし、「おいしいね」と共感しながら食事をすることで、コミュニケーション能力も育まれます

食べさせることに一生懸命になって怖い顔で「あと一口食べなさい」と迫っては子どもは食事を楽しめません

しつけを気にする保護者もいますが、子どもは甘えを受け止めてもらえる安心感があって初めて我慢できるようになるものです

0〜2歳の時期はしつけではなく、子どもの発達を理解して、楽しみながら食習慣や食環境を整えることが大切

食習慣や食環境での注意点

生活リズム

早寝早起きのリズムができていることと、食事の時間が規則的であることが共通しています

規則的、といっても「12時になったらご飯」などときっちり時間で決めるのではなく、子どもがとてもお腹がすいているようなら少し早めにご飯をあげたり、眠そうなら先に少しお昼寝をさせたり、子どもに合わせつつ食事のリズムを整えていくと良いと思います

食事前のルーティーン

2つ目はルーティーンを作って食事の意欲を高めること

遊んでいるときに「食事よ」と言われても子どもはすぐに切り替えられるものではありません

カバさん
カバさん

子どもが食事に対してワクワクするような働きかけが必要だね!

例えば食事の前にはおもちゃを片付けるというルーティンを習慣づけると、子どもはおもちゃを片付け始めることで「そろそろご飯だ」と食事に気持ちが向くようになります

ルーティン例

・手を洗う
・エプロンをつける
・椅子に座る
・「いただきます」をする

子どもと一緒に食べる

保護者と一緒に食べることで子どもは食べ方を学んだり、食事に興味を持ったりします

1〜2歳になっても子どもと保護者を別献立にして食事の時間も分けている家庭がありますが、生後9ヶ月以降になれば、保護者の料理の味を薄めたりして子どもに取り分けることも可能です

一緒に同じものを食べることで生まれる会話から、共感する気持ちが育まれます

カバさん
カバさん

離乳食開始前から保護者が美味しそうに食べる様子を見せることも大切だよ!

また、食事中はテレビ、スマホなどは見ないようにします

声かけ

食事中は保護者が対面でにこやかな顔で「これおいしいね」等と共感するような声かけを心がけます

また、食事前の「いい匂いがする」「今日のご飯は何だと思う?」といった言葉掛けは子どもの食への意欲を育みます

椅子とテーブルの選び方

カバさん
カバさん

足が床についていなかったり、胸の位置にテーブルがあったりすると食べにくいので、椅子とテーブルが子どもにあった高さになっているか確認しよう!

食べ物と親しくなる

お手伝いから食べ物に親しませましょう

乳幼児期以降は、野菜を育てる、お店で食品を選ぶ、味見をする、野菜を洗うなど、遊び感覚で食べ物に触れさせることが、「食」への興味を育みます

ぜひ自宅で食育をしていただければと思います

カバさん
カバさん

簡単に水耕栽培できる豆苗はおすすめだよ!

子どもの食事のポイント

離乳食の開始時期とアレルギーの関係

以前は食物アレルギーの発症を恐れて離乳食をなかなか開始しない保護者もいました

最近では少しずつ摂取に慣らすことにより食物アレルギーを予防できると考えられるようになってきました

それを理解し、5か月になったらすぐに離乳食を開始する保護者もいて、良い傾向だと思います

母乳には鉄やビタミンがほとんど含まれていないため、母乳育児の場合は5〜6か月から鉄が不足してしまう子もいます

カバさん
カバさん

離乳食は鉄欠乏性貧血の予防にもなるよ!

アレルギー・貧血予防のためにも5か月になったら早期に離乳食を開始した方が良い

ほうれん草、小松菜、豆腐、卵などの鉄が含まれる食材をちょっとずつ増やせると良いですね

また、2500g未満で生まれる低出生体重児は、亜鉛や鉄など様々な栄養素がより不足しがちになるので、医師の指示通りに離乳食を開始することが大事です

離乳食を進める上でのポイント

カバさん
カバさん

月齢ではなく、歯の生え方や口の動きを見て、食べ物の大きさや柔らかさを発達に合わせて調整することが必要だよ!

例えば、前歯が生えてきたら、スティック茹で野菜などで前歯でかじり取る練習をさせます。
さらに奥歯が生えてくると、肉や魚など少し固めの物も食べられます

逆に、歯が生えそろってもポタージュのようなものしかあげないと口腔内の奥に食べ物を送る練習ができません

カバさん
カバさん

食べ物が固そうだったら、ご飯などに混ぜたりして飲み込みやすくするなど、調整をしながら行きつ戻りつして離乳食を進めていこう!

発達の目安には厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」が参考になります

また、ベビーフードの硬さや味付け、サイズ、とろみなどは保護者が離乳食を作る際の参考にすることもできます

ベビーフードには抵抗があるという人もいると聞きます

カバさん
カバさん

ベビーフードを上手に使うことは「授乳・離乳の支援ガイド」でも推奨されているよ!

ベビーフードの製造には厚生労働省からベビーフード指針が出ている他、メーカー各社で作る「ベビーフード協議会」によって独自の厳しい基準も設けられているので、安心して使って良いと思います

ベビーフードを使うことで保護者にゆとりができたり、子どもと向き合う時間が増えたりといった利点もあります

(↓月例に合わせた離乳食が毎月届くのでおすすめです)

「ばっかり食べ」で栄養が偏る?

いちごしか食べないと思ったら今度はチーズばっかり・・・という「ばっかり食べ」は子どもが食べる楽しさを発見できている証拠です

十分味わいたくて、満足するまで食べたいんですよね

カバさん
カバさん

子どもの発達において好き嫌いが出てくるのは当たり前だよ!

「今はバランスが悪い時期」くらいに考えて良いと思います。
1週間単位くらいで振り返ってみて、それなりに食べていれば大丈夫です

子どもは園など集団の中で食事のバランスを学んでいきます

5〜6歳頃になれば噛む力も備わることからしっかり食事を取れるようになりますし、自分の体調に合わせて食事のコントロールもできるようになります

長い目でその子に寄り添ってあげることが大切です

子どもの食事の注意点

誤嚥や窒息事故に注意が必要です

ミニトマト、葡萄などは小さく切り、ナッツ類などは食べさせないようします

カバさん
カバさん

歩きながらや寝ながら食べることもやめさせよう!

ベビーカーに乗った子どもにおやつを与える保護者もいますが、保護者がきちんとみていない状況では誤嚥しても気が付かないことがあります

まとめ

大まかな方向性が間違っていなければ「今日は食事の前にジュースを飲んじゃったけど、たまにはいっか」くらいの許容幅が保護者にもあって良いと思います

そのなかで
「体重がしっかり増えているか」
「生活習慣病ができているか」
という点をチェックしてください

カバさん
カバさん

目の前の一食を食べた、食べてないではなく、その子なりに成長曲線に沿って体重が増えていれば良いよ!

子どもの発達に合わせて食環境などを整え、親子で「食」を楽しんでいきましょう

コメント