子どもの食べないと戦うコツ

子どもが「食べない」ことは親にとって大きな問題です

なぜなら、多くの親が子どもの成長を願い、「たくさん食べてほしい」「ちゃんと食べてほしい」と思っているからです

保護者
保護者

途中で飽きてお皿をひっくり返したり、物を投げてしまう

保護者
保護者

途中で椅子から降りて遊び始めてしまうから、終わりにしようとすると泣いて怒る

保護者
保護者

食べる量が少なくて、あげてもなかなか食べない

保護者
保護者

お肉やお魚以外はほとんど食べなくなってしまって、栄養のバランスが取れているか心配。一生懸命作ったのに食べてくれないとすごいショック。小さい時からこの習慣でいいの?

など、ちゃんと食べてくれないという食事に関する悩みが子育てにおいて一番多く見られているのです

この記事では子どもの食べない理由と、対応の仕方について説明していきます

子どもの発達と「食べない」

カバさん
カバさん

子どもの食事に関する悩みの多くは、子どもの自我の育ちと関連しているよ

幼児食に至る1歳半頃から子どもの自我が育ち、イヤイヤ期に向かって発達していきます

これまでは親に依存してやってもらうことの多かった乳児期を卒業し、「自分で」「いや!」という自分の思いを強く主張するようになります

一見、子どもはちゃんと食べなくなったように見えてしまいます

子どもは「ちゃんと食べない」わけではなく、どのように食べたら良いのか知らないだけ

「食べる」時に、何がいけないことなのか、何が良いことなのかはわかりません

ですから、食べている途中で飽きてしまったら、お皿をひっくり返しますし、面白そうなものが目に入れば食べている途中でも、椅子から降りて近づき、遊び始めてしまいます

安心して食べられるものばかりを食べて、初めての物や不安になりそうなものは食べようとしなかったりします

カバさん
カバさん

そこには子どもの自我が表現されているから、あたかも「食べたくない」姿のように見えてしまうね!

確かに、「今」は「食べたくない」のですが、では、「食べない」のか。というとそうではありません

子どもが食事の途中で椅子から降りて遊び始め、親が「じゃあ、もうご飯は終わりね」というと「たべる!」と戻ってくる姿にそれは表れています

では、今後はちゃんと食べるかというと、また、途中で降りてしまいます。
親が「もう、本当におしまい!」というと、「たべる!」とまた戻ってきます

子どもは、そもそも「1回の食事は最後まで座って食べるもの」ということを知りません

カバさん
カバさん

子どもの発達を考え、「食事の仕方を子どもは知らない」ということを理解して、優しく「しつけ」ることが必要だね!

食べない子への避けたい関わり

このように食事の仕方を子どもに「しつけ」ることが大切なのですが、自我の育つイヤイヤ期と重なるために、子どもへの避けたい関わりになってしまうことがよく見られます

また、最近の特徴として、「しつけ」ることが苦手な親が増えてきているように思います

「食べさせたい」親の願いは変わらないのですが、「しつけ」る意識の低さから、結果として避けたい関わりになってしまっているケースです

食事に時間をかける

例えば、「食事の途中で何度も遊ぶので食事時間がいつも3時間もかかってしまう」というのは避けたい関わりです

特に食事にあまり関心のない子だと、どうしても親は子どもにたくさん食べて欲しくて、子どもが「食べる」というと、イライラしながら、また食べさせてしまいます

カバさん
カバさん

この関わりで、子どもは「食事は遊びながらするもの」という誤学習をしてしまうよ

そして、それがダメだと言われると頑なに我を通そうとします

親は自分が子どもの好きなようにさせている結果とは気づかず、「もういい加減にして!わがままな子!」と思って子どもに嫌悪感を持ってしまいます

怒る

また、親と子どもの権力争いとなっていることもあります

子どものためにと時間をかけて工夫して食事を作ったのに、子どもが食べずに手でぐちゃぐちゃにしたり、お皿から掴んで床に落としたりすると、親は「何するの!」と自分がないがしろにされたように感じて、子どもに怒りをぶつけます

そこには子どもへの願いは潜在化され、「自分」を守ろうとする親の怒りだけが顕在化されます

自我を主張するイヤイヤ期の子どもは自分に向けられら否定的な感情にとても敏感です

親に立ち向かい、自分を守ろうとします

これはイヤイヤ期に起こりがちな無意味な戦いです

イヤイヤ期の「食べない」への対応

カバさん
カバさん

イヤイヤ期は、子どもが自分の思いを強く主張することが特徴だから、親子であっても少し心理的距離を取らないと人間関係が崩れやすくなるよ!

例えば、「食事の途中で何度も遊んで時間がかかる」場合には、「食事が終わったら椅子から降りるよ」と「親切」に教えます。
それでも、途中で降りて遊んでしまい、また「食べる」と言って戻ろうとした時には1回は受け入れても2回目からは淡々と「もう終わりね」と言って片付けます

泣いて怒っても、それは取り合わずに「次のご飯の時に食べようね」と片付けます

カバさん
カバさん

コツは穏やかな声で伝えて、決して叱らないことだよ!

食事を「片付ける」ことを子どもが罰として認識したら、不安と悲しさだけが残り、食事の仕方は学習することができません

「しつけ」るということは形を教えて、子どもが自分の中にその形を体験を通して取り込むことで成立する

同様に「子どものためにと時間をかけて工夫して作った食事を、子どもが掴んで床に落とした」時にも「あら、大変!どうしちゃったのかな?」と(自分のショックが怒りに変わる前に!)子どもの様子を見たり子どもに聞いたりして、その理由を探します。
それを食べたくない、が理由の時には「もったいないから、ママに教えてくれたらいいのよ。一口だけ食べてね。あーん」と親のお皿から一口すくって食べてもらいます

このコツは「嫌な物を床に投げたら食べずに済んだ」という学習をしないために、食べてもらうことです

遊びで食べ物を投げた時には「今度、投げっこ遊びしよう!食べ物はお口に入れようね」と食べてもらいます

カバさん
カバさん

コツは、子どもの遊びたい意欲を保障しながらマナーを身につけてもらうことで、「今」解決することを目指さないことだよ!

このように、イヤイヤ期は、「食べる」マナーをしつけけながら、子どもの自律と自立を育みます

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