子どもの気になる姿、困った行動には、それぞれ理由があります
同じ行動に見えても、人によって、状況によって、その理由は異なります
そのため大人は「なぜそうなのか」その理由を知った上で関わっていくことが大切です
そして理由がわかったらそれに合わせた対応ができ、子どもは「わかってくれた!」と安心できます
子どもの気になる姿、困った行動は「私のことわかって」という子どもからのSOSだよ!
障害名は関係ありません
これならできそう!やってみたい!と思えることから試してみてください
日々こうなっていませんか?
歯磨きをとても嫌がり、追いかけ回した挙句、押さえつけて無理やり磨いている
歯磨きは毎日のことなので、本当に困って、親もイライラ、ストレスが溜まります
それ以外にも、爪切り、耳掃除も苦手なことが多く、これは眠っている間にこっそりやるしかありません
原因:触覚過敏で触られることが不安
触覚の過敏さが関わっていると考えられます。
自閉症スペクトラム障害のある子の多くに感覚過敏があることがわかっています
これは本人にとって、苦手という程度のものではなく本当に耐え難い苦痛で「我慢しなさい」「慣れるから」と、なだめてやらせるようなことではありません
触られることへの不安が大きく、新しい感触は怖くて仕方ないのです
まずはそのことを理解してあげることが大切だね!
また、体の中でも、本能的に攻撃されたら困る、もしくは攻撃に使う部位に過敏さが顕著に出ます
首回り・顔・頭・お腹・爪などです。
ここをそっと狭い場所でいじられるのが耐えられません。
だから耳かきや歯磨き、散髪、爪切りなどは大変な苦痛なのです
無理矢理慣れさせようとせず、まずは苦痛を理解してあげる
対応の仕方のコツ
自分で「意識して」触る
苦手な感覚は避けるのが基本の対応!そうもいかない場合は、苦痛を軽減できる方法を考えよう
例えば、触覚が過敏でも、自分から触るのなら大丈夫という子は結構います。
自分で触ることを意識しているからです
そこで、子どもが自ら触るのを観察し、素材・形・大きさなど、それに似たものを用意して、自分から触れるものを増やしていきましょう
その際、子ども自身が触れるものをしっかりと見ていることを確認し、誰かが触る場合は、その人が触れられる場所に意識を向けられるよう、予告してから触れることも大切です
歯磨きや爪切りはこの方法を取り入れてやってみよう!
それでも嫌がる場合は、寝ている間に行いましょう
また、耳掃除は、見せることができないので、嫌がり方が激しければ寝ている間にやりましょう
見せる→予告する→可能であれば自分でやる(大人が必要時補助しながら)
触覚を育てる遊び
嫌がるからと言って、いつまでも寝ている間に・・・では困りますね。
そこで触覚過敏を和らげる遊びを紹介します
子どもが意識的に触覚を使うことが大切です。
子どもが楽しんでいるか、触覚を意識しているかを確認しましょう
なんの形?
子どもの背中や手のひらに、大人が強めに形(丸、三角、四角など)をなぞり、子どもはその形を当てる
シールを探せ
子どもの体の見えない部分(背中やふくらはぎの後ろ、肩など)に大人がシールを貼り、そのシールを自分で探す
見えなくても自分の体なので能動的に触ることができる
片付け名人
いろいろなおもちゃに、子どもの好きなキャラクターのシールを貼り、部屋のあちこちに置いておく
大人が「〇〇片付けて」と伝え、子どもは言われたものを探してカゴに片付ける。
お買い物ごっこにアレンジしてもOK
手探りゲーム
袋の中に、ままごと用の食べ物や小さなおもちゃを入れておく(不安が強い場合入れるところも見せて)
子どもはその袋に手を入れ、触っただけで何か当てる
大人が「〇〇とって」と指定したものを触って取り出してもOK
まとめ
今回は歯磨きや爪切り、耳掃除を嫌がる子への関わり方のポイントを解説してきました
今回の記事の要点をまとめるとまず、以下の3点があります
また、感覚過敏の子が困ることへの対処法を他の記事でもまとめていますので、よろしければ参考にしてください↓
・「服のタグや手袋、砂・泥など、肌に触れることを嫌がる子への対応の仕方3選」
・「お風呂やシャワーを嫌がる子への対応の仕方3選」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば幸いです
最後までご覧いただきありがとうございました
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