私は多くの発達上の課題を抱えた子やその養育者と関わってきましたが、私もどうしたら良いかわからないケースが多くありました
理想の関わり方のコツについてはいくらでも言えるのですが、現実的な生活背景を考えると実行不可能ということがあります
一方で比較的解決可能な問題もあります
本項では、特に就学前の幼児までの関わりの中で解決しやすい感覚の問題について、ポイントを絞って解説していきます
感覚過敏
感覚過敏の状態
子どもが持つ特性の中で、感覚過敏(触覚だけではなく、視覚や聴覚、嗅覚、味覚なども含む)が強いお子さんがいます
ある子は50Hzで明滅する蛍光灯が苦手、といった様に、私たちが感じることができない感覚を感じる子も多くいます
感覚の偏りは、感じた子自身にしかわからない
また、感覚の問題は発達障害の他、通常のお子さんにも広く見られ、ギフテッド(知的能力は極めて高い)のお子さんにもよく見られます
理由もなく子どもが落ち着かず、不快に感じているなら、まず感覚の問題を疑おう!
ごちゃごちゃしたところが苦手だったり、ある特定の音や匂い、感覚、味が苦手だったり、その子によって様々です
不快な感覚は避ける
ですが、その不快な刺激から解放してあげると、随分子どもは助かるはずです
不快を取り除いてあげることが第一優先
おやつしか食べられない、など極端なものはともかく、偏食のあるお子さんの場合、無理に食べさせる、という指導はやめてください
料理の工夫をして頑張っているお母さんもいるのですが、とっても大変なので、ほどほどで良いでしょう
幼児の場合は、言葉で訴えるのが難しいので一つ一つ観察して状態を確認します。
成長して話ができる様になると、「この服は痒くて着られない」などと自分から(もしくは養育者が尋ねて)話してくれることもあります
逆に特定の刺激を取り入れることで落ち着いたりすることがあるよ!
トランポリンなど跳ねるものが好きだったり、ふわふわしているものが好きだったり、様々です
多動のお子さんに握って感覚を楽しめるものを持たせると、落ち着くことがあります
より良い育児
養育者の方には「まずは環境を整えてあげる(子どもにとって不快な環境を変える)、褒めること、そして無理をしない(長続きしないことはしない)」とお話ししています
特に感覚の偏りがある場合は、まずは簡単にできそうなことから始めよう!
環境調整
育てにくさ、というのは、養育者の状態とお子さん自身の特性、双方が関係しているよ!
養育者の(置かれている)状態をすぐに変えることは難しい場合が多いですが、環境を整えたり、子どもへの対応を変えたりすることはできる場合が多いです
子どもが問題行動を起こす場合は、本人に合わない環境であったり、誤学習を起こしてしまったりということが考えられます
問題行動を強めている要因がわかれば、それを取り除いたり、代わりのものに置き換えたりするなど、環境を整えてあげることで解決することがあります
褒める
そして、できていること、頑張っていることをすかさずに褒めてあげましょう
特別なことができた時にだけ褒めるのではなく、ご飯を全部食べた、トイレに間に合った、という当たり前のことも褒めてあげてほしいです
無理をしない
子どもに怒ってしまって「余裕がないな」と感じた時には、まずは養育者自身がリフレッシュしよう!
子育ては、頑張りすぎると疲れます。無理をして潰れてはもともこもないので、適度に手を抜いてほしいです。
例えば、一時預かりの制度を使って半日子どもを預け、好きなことをしてみるのも大事です
余裕が出てくると、子どもの違った姿が見えてくることがあるよ!
持続可能な育児を目指しましょう
まとめ
今回は感覚の問題について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります
感覚過敏がある子への対応の仕方については、他の記事でも解説していますので、↓の記事を参考にしてください
・「歯磨きや爪切り、耳掃除を嫌がる子への2つの対応のコツ」
・「服のタグや手袋、砂・泥など、肌に触れることを嫌がる子への対応のコツ3選」
・「お風呂やシャワーを嫌がる子への対応のコツ3選」
・「人に触られることを嫌がる、目が合わない子への対応のコツ3選」
・「音に敏感すぎる、騒音の多いところが苦手な子への対応のコツ3選」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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