3〜5歳児で保健師が「あれ?」と発達が気になる子

他の子たちと比べて〇〇できない、ちょっと気になる

もしかしたら、発達障害かも・・・・

という思いを持たれている方がいるのではないでしょうか

ここでは3〜5歳の気になる姿を紹介していきます

「できる・できない」を確かめるのではなく、この部分が少し育ちにくいのかも・・・・という視点で、今、子どもに必要な関わりが何かを知る手がかりにしてください

月齢ごとの気になる点

3歳

落ち着きがなく、すぐどこかに行ってしまう

3歳6か月

・手先が不器用で、スプーンをうまく使えない
・ボタンの掛け外しができない

4歳

いつも一人で同じ遊びを繰り返している

4歳6か月

思い通りにならないとパニックになって、手が付けられない

5歳

友達の嫌がることを言ったりやったりしてトラブルが多い

行動ごとの気になる点と対応の仕方

全身運動や手先の不器用さ

3、4歳ではまだ全身運動や手先の不器用さについて心配しすぎることはありませんが、以下の場合は注意してみましょう

注意してみるべき行動

・運動を極端に嫌がる
・着替えなど自分でやってみたいという意欲がなく全て大人にやってもらいたがる

その状態のまま就学すると、運動への苦手意識から自尊心の低下につながることもあります

カバさん
カバさん

苦手意識を感じない方法で、楽しく体を動かす遊びを、生活の中に取り入れていけるといいね!

手先の不器用さについても、手先だけでなく腕や肩から全身を動かすことが、手や指の細かい動きにつながります

(↓楽しく体を動かすための方法の参考にしてください)

相手の立場で考えられない

相手の視点に立って物事を理解しようとする。
この発達をとげる目安は4歳頃からです

それがうまく育っていない子は、常に自分の視点で物事を捉えるため、自己中心的な言動になりがちです

カバさん
カバさん

自分の視点が強いと必然的に友達とのトラブルも多くなってしまうよ!

友達とトラブルになりやすいが、その都度教えていく

この「相手の視点に立てる」発達には個人差があります

5歳になっても自分中心の考えが強いからと焦ることはありませんが、友達とのトラブルがあった時など、「あなたがこのおもちゃを使いたい気持ちと、〇〇ちゃんの気持ちは同じ」というように、自分の視点から相手の視点に切り替えられるようにする関わりの積み重ねが大切です

パニックになる

順番を待てるようになるのが3、4歳

集団の中では守らなければならないルールがあって、少しずつ我慢することを覚えていきます

「かくれんぼ」や「だるまさんがころんだ」など、ルールのある遊びもこの頃から楽しめるようになります

これらの遊びには、ルールを守ることのほか、じっとしていなくてはならない場面があり、それにより、感情のコントロールが身につきます

カバさん
カバさん

子どもは元々じっとしているのが苦手。まずは遊びの中で、その力を養うよう考えてみよう!

そうは言っても、思い通りにいかないことがどうしても我慢できず、中にはパニックになってしまう子もいます

その子に合わせた方法で、感情のコントロール、気持ちの切り替えの練習をしていく必要があります

遊びの中で感情や行動をコントロールすることを覚える

集団に馴染めない

この時期、園など初めての集団生活を経験するという子が多いと思います

いつもと違う環境への不安を強くする子、集団になかなか慣れず、落ち着かずに衝動的な行動が多くなる子がいます

時にパニックになり、乱暴な行動が出てしまう・・・という子もいて、園生活の中では「気になる子」ととらえられてしまいます

またいつも一人で同じ遊びをしているという姿も、人への関心の薄さや興味の偏りがベースにありますが、園など集団生活に入って初めて気になる姿でもあります

カバさん
カバさん

家では気にならないことも、園に入って初めて気づくことがあるよ!

発達障害の診断をされ始める

気になる姿を背景に、発達障害があるケースも少なくありません

3歳児健診などを受ける時期でもあるため、その時に診察を勧められ、発達障害の診断を受けることもあります

中でも自閉症スペクトラム障害は、3〜5歳ころに診断されたというケースが多くあります

発達障害と診断されるということには、特別な配慮が必要な子ということを周囲の大人が共通認識できるメリットがあります

カバさん
カバさん

困った行動が子どもの努力不足や親の躾のせいでないと理解されるきっかけにもなるよ!

しかし、重要なのは診断ではありません。
子どもがどんなことに困っているか、そして、どんな支援が必要かを知ることの方が大切です

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