【支援者向け】小児慢性特定疾病児童等自立支援事業について

小児慢性特定疾病児童等自立支援事業を聞いたことがありますか?

小児慢性特定疾病の医療助成を受けている方でも聞き馴染みのない方は多いです

この記事では自立支援事業とは何なのかを説明していきます

小児慢性特定疾病児童等自立支援事業とは

2015年1月に施行された児童福祉法に、新たに「小児慢性特定疾病児童等自立支援事業」が法定化されました

この事業の目的は
「慢性的な疾病によって長期に渡り療養を必要とする子どもの健全育成・自立促進を図るため、小児慢性特定疾病のある子どもとその家族からの相談に応じ、必要な情報の提供・助言を行うとともに、関係機関との連絡調整その他の事業を行う」
とされています

カバさん
カバさん

要するに、小児慢性疾病児とその家族が過ごしやすい環境を整えようということだね!

実施主体は、都道府県、指定都市、中核市、児童相談所設置市となっています

事業内容

必須事業

自立支援事業には、全ての実施主体が行うことになる必須事業として、相談支援事業と小児慢性特定疾病児童等自立支援員による支援があります

相談支援事業

・療育相談指導
・巡回相談指導
・ピアカウンセリング
・自立に向けた育成相談
・学校・企業との地域関係者からの相談への対応・情報提供

小児慢性特定疾病児童等自立支援員による支援

・自立支援計画書の作成とフォローアップ
・関係機関との連絡調整
・慢性疾病児童地域支援協議会への参加

任意事業

実施主体がそれぞれの理念や地域のニーズに応じて実施することができる任意事業以下の事業があります

・医療機関等によるレスパイト事業の実施などの「療養生活支援事業
・ワークショップや相互交流を行う機会の提供などの「相互交流支援事業
・職業体験・職場見学・就労に向けて必要なスキルの習得支援などの「就職支援事業
・通院等の付き添い・家族の付き添い宿泊支援・きょうだいの預かり支援・家族向け介護実習講座などの「介護支援事業
・学習支援・身体作り支援・自立に向けた健康管理等の講習会・コミュニケーション能力向上支援などの「その他の自立支援事業

自立支援員による支援

自立支援員の役割

①本人・家族の状況・希望等を踏まえ、自立・就労に向け、地域における各種支援策の活用についての実施機関との調整、自立に向けた計画を策定することの支援・フォローアップとのを実施すること
②個別支援として、学校・企業等との連絡調整、各種機関・団体の実施している支援策について情報の提供等を行うこと
③慢性疾病児童地域支援協議会の構成員として協議に参加し、取り組みの報告・意見陳述等を行うこととされており、サービス利用計画の策定とその評価などを超えた、インフォーマルな領域を含む幅の広い支援

指定都市・中核市・児童相談所設置市の居住者は、それぞれの市に置かれた自立支援員、その他の市町村の居住者は都道府県に置かれた自立支援員による支援を受けることになります

しかし、実施主体によって民間の支援団体や公営の医療機関に事業委託をしている例もあれば、保健所の保健師を自立支援員として任用している例もあるなど、自立支援員の立場も多岐にわたっているのが現状です

保護者の悩みに寄り添うピアカウンセリング

ピアとは、英語で「仲間」という意味

ピアカウンセリングの目的

第三者でありながらも、共通の経験に根ざした共感をベースとしてピアカウンセラーが、支援を必要とする人たちの話を傾聴し、悲壮感、孤独感や閉塞感、時には罪悪感からの解放のプロセスに寄り添い、その親が自らの問題を解決するための力を持つこと、つまり親のエンパワートメントを支えること(自己決定力支援あるいは自立支援)がその目的です

家庭環境の変化

難病や慢性疾病のある子の子育ては、保育や学校教育、そして就労という子どもの成長・発達・自立のライフステージにおいて、親が今までの体験的知識だけでは解決することの困難な対応などに向き合わなければならないことも多くあります

また、子どもに関して親が丸抱えする生活は、親自身の介護負担が大きいほか、子どもの自立や社会参加の促進に対する制約要件となるだけでなく、ライフスタイルの大幅な変更や自己実現を諦めざるを得ないことなど、家族全体にとって大きな影響を及ぼすものとなります

このため、病気や障害のある子ども本人への支援に加えて、その親やきょうだいも含めたトータル的な家族支援が重要となります

ピアの支援の特徴

ピアの立場による支援は、経験や体験を共有する「仲間」による「仲間」のための支援であり、対等かつ双方向性がその特徴

そして「家族の力」という人間が本来持つ力を回復することを指向しているため、問題の解決そのものよりもそのプロセスへの寄り添いを重視します(共感モデル)

ニーズや目的が明確ではない相談、つまり気持ちへの寄り添いにピアカウンセリングは応じることが可能となります

対象者例

・わかる人に話を聞いてもらいたい
・思いっきり泣きたい
・どうしても自分を責めてしまう
・不安でたまらず、居ても立っても居られない
・どうして、なんで私がこんな目に遭うのか

例えば、「それは大変ですね」という言葉一つをとってみても、ピアの立場から発せられた言葉は相手の心を開く力を持っています

ピアの役割

カバさん
カバさん

ピアによる支援活動は、相談者に代わって支援者が何かを行うものではないよ!

難病や慢性疾病のある子を育てていく生活をするにあたっては、「なかま」の体験や経験を参考にしつつ、おぼろげながらも見通しを持って、自らが一歩を踏み出していく必要があります

経験者だからこそわかってもらえる、何を話しても非難されることはないという安心感
そして少し先を歩む経験者の存在そのものが、相談者が一歩を踏み出すための勇気となることもあるといえば理解しやすいかもしれません

おわりに

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