お子さんの日常生活動作に悩んでいませんか?
他の子ができていることができない..
感覚過敏などが影響している場合は発達障害の可能性もあります
この記事では、普段の生活の中でよくある悩みへのかかわり方のポイントを解説していきます
同じ服しか着ようとしない
気になる姿
- どんなに寒くても半袖しか着ない
- 同じ形・色の服しか着ない
- ボタンが付いている服は着ない
また、その程度も、一見こだわりとはわかりづらいものから、別の物を着せようとするとパニックになるものまで様々です
対応のポイント
触覚過敏への対応
触覚の過敏さから、布地の厚さや、肌触り等をえり好みしている場合があります
許容できるこだわりは許容しよう!
そして、遊びや活動の中で子どもが興味・関心を広げていくことにより、子どもの服装への許容範囲を少しずつ広げていくようにしましょう
受け入れられる・好きなものを増やす
子どもが好きなキャラクター、マーク等を、子どもと相談しお気に入りの服に付ける等、少しの変化を受け入れられるようにします
同じ形・同じ服でも、付けるマークの位置や大きさを変えることにより、「〇と〇どっちにする?」と着る服を選択させます
無理強いすると、こだわりがより強固になってしまうことがあるよ!!
靴下を履かせても必ず脱ぐ
子どもの状況
子どもは大人に比べ体温が高いこともあり、足が被われることを嫌がることが多く、冬でも裸足のままで過ごす子どもは多いです
親も外出先から帰ると家庭では裸足で過ごしていたり、保育園等でも裸足で遊ぶことが認められている場合も多いので、子どもにとっては靴下をはかなければいけない状況はあいまいなところがあります
なお、こだわりが強い子どもの場合には、靴を脱ぐことと靴下を脱ぐことをセットで理解しており、室内で靴下だけを履かせようとすると抵抗を示すこともあります
対応のポイント
着脱のマナーを具体的に教える
靴下をはきたくない時の意思表示の方法、脱いだ靴下の後始末、靴下を脱いでいい場所やダメな場所等、TPOに合わせた服装について理解できるようにしましょう
「寒いからはきなさい」ではなく、時間や場所が限定される状況(ピアノの発表会、電車に乗ってのお出かけ)や、お出かけ用の洋服や靴とのセットで理解できるよう説明します
TPOに合わせた服装や衣服の着脱のマナーについては、社会性の発達が必要だよ!
触覚過敏がある場合
着衣感や肌触り等に敏感な子どもには、靴下を買う時に実際に触らせて自分で選ばせましょう
普段の日常生活では、靴下をはかせることにこだわる必要はないよ!
また、遊びの内容や他児との関わりが年齢相応に発達しているか確認しましょう
うんちをオムツの中でしかしない
要因
筋肉の未発達の場合
排泄の自立は、通常、2~3歳頃には確立するよ!
しかし、運動発達の遅れ等がある場合には、排便の感覚や排便に必要な筋肉の未発達のため、結果としてウンチをパンツの中にしてしまう子どももいます
あえておむつを選んでいる場合
知的発達が良好な場合でも排便の自立が遅れたり、どうしてもおむつやパンツをしないと排便をしないという子どもがいます
便がたまった感覚や、きばる感覚がわからないといった感覚の問題の他、便器やトイレ空間への不安やこだわり等が要因として考えられます
対応のポイント
生活習慣を整える
毎日便通があるように生活習慣・食生活を整えよう!
- 便が出やすい時刻に、一定時間便器に座ることに慣れる
- タイマー等を利用し、一定時間座ることができたら褒める
- 偶然排便できた場合にはより強く褒める
排便の手順を理解
ウンチはトイレに流すことを理解してもらいましょう
パンツにしたウンチも、トイレで本人に水を流させて褒めよう!
保護者等が排便する様子を見せたり、トイレの絵本やビデオを利用するのもおススメです
焦らない
排便の自立には、安定した人間関係の中で、自分の感情やこだわりをコントロールしたり、人に注目して模倣ができる力が必要となります
自立を焦りすぎると、こだわりが強固になったり、親子関係のゆがみが生じるよ!
発達の遅れや偏りが疑われる子どもの場合には排便の自立まで数年かかる場合もあることを念頭に置き、子どもの社会性の発達をトータルに見守りましょう
もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「おむつが取れない子への対応のコツ5選」の記事を参考にしてください
偏食がなおらない
気になる姿
- 好き嫌いが激しく、好きな物しか食べない
- 嫌いな物は口に入れても吐き出してしまう
- 食事の時間が楽しくなく
- 園では、食事の時間になってもなかなか食べる準備をせず、食事に向かえない
- 食べられる物が限られていて、特定のメーカーの物や決まったお店の決まった物でないと食べない
要因
- こだわりが強い
- 食品の幅を広げる経験の不足
- 摂食障害
対応のポイント
食事環境を変えてみたり、食べ物に興味や関心を持つことで、苦手なものでも食べてみようと思えることもあります
調理方法が嫌な場合もあるので、食感や盛り付け、匂いや量も工夫してみましょう
子どもは味覚が変わることもあり、好きだったものが嫌いになったり、嫌いだった物が食べられるようになったりすることもあります
無理強いせず食事環境を整えていく
具体的には以下の試みを行ってみましょう
- 友達と一緒に同じ物を楽しく食べる
- 屋外で食事をする
- 野菜等の栽培をしたり、食事作りに参加したりし、食べ物に興味や関心を持たせる
もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「こだわりの強い子への食事の対応4選」「食事の好き嫌いが激しい子への対応のコツ4選」の記事を参考にしてください
相談の目安
体重の増減や健康状態を把握し、異常がある場合は医療機関に相談しましょう
虫間からくる偏食も考えられるので、歯の状況を確認し、虫歯や噛み合わせが悪い場合は歯科受診をしましょう
食べ物を見た目で判断して食べない
よくある発達
この年齢になると、食事にはその子どもの個性があらわれ、偏食や好き嫌いがますますはっきりしてきます
特定の食材や味というよりも、色や形状、味見知り等から、見た目で良さそうな物は食べるが、嫌な物は食べないという子どもは多いです
気になる発達
- ごはんはのりを巻かないと食べない
- サンドイッチは三角形に切らないと食べない
- 赤い色の物は食べない
独特のこだわりが極端な場合には注意が必要だよ!
対応のポイント
食べ物に興味を持たせる
嫌いな物が目立たないように調理法を工夫したり、食事の量や盛りつけを変えたりします
また、食べ物の本を読み聞かせたり、人の成長に食べ物が大事であることを説明しましょう
野菜作りや調理を一緒に楽しむのもいいね!
食事を楽しむ
保育園等の集団保育において、友達と一緒に楽しく食事をする経験をさせましょう
友達と一緒に食事を楽しめるようになることで、友達と同じように食べようとしたり、嫌いな物でも頑張って食べようとする気持ちが育まれます
好き嫌いがなおるかどうかよりも、集団保育の中で友達と一緒に食事が楽しめるかどうか、友達を意識し頑張って食べようとするかどうか等、社会性の発達に注目する
食べ物への独特のこだわりがあり、社会性の発達も未熟な場合には、専門機関へ相談しましょう
服や手が汚れるのを極端に嫌がる
よくある姿
泥水や砂を触ったことがない等、幼児期の遊びの経験が乏しい子どもが増えています
それでも3~4歳頃には、保育園等での経験を通して社会性が発達し、先生や友だちとの遊びやおしゃべりに夢中になり、服や手の汚れを気にしないようになってきます
気になる姿
- ほんの少し食べこほしがついただけで嫌がり、服を着替えないと気が済まない
- 手で粘土や糊を触れない
- おにぎりやおやつを手で持てない
- 服や手が汚れるとパニックになる
日常生活に支障が生じる場合もあるよ!
対応のポイント
今までを振り返る
大人が子どもの手や服の汚れに対して、必要以上に神経質であったり、否定的な言葉かけをしていないか振り返りましょう
日常生活に支障が生じるようなこだわりの場合は、それがいつ頃からみられたのか確認し、感覚の過敏さや過去の嫌な経験の有無等を確認します
安心できる環境を用意
手ふきタオルや前掛けなど、子どもが安心して遊ぶことができる道具を準備しよう!
服を全部脱いでしまう子どもの場合には、着替えをしてよい場所や回数の約束をします
また、手や服の汚れに対処するための行動のレパートリー(手の拭き方やタオルでの汚れのぬぐい方等)も増やしていきましょう
受け入れられる感覚を増やす
受け入れることのできる感覚から出発し、無理強いをしない
例えば、小麦粉粘土であれば、手にひっつかなくなるまでこねた団子をさわることから始めましょう
年齢相応のごっこ遊びが見られなかったり先生の指示に従うことが難しい等、社会性の発達にも気になる面がある場合は、専門機関へ相談しましょう
もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「服のタグや手袋、砂・泥など、肌に触れることを嫌がる子への対応のコツ3選」の記事を参考にしてください
まとめ
今回は3~4歳児の日常生活での困りごとへの解決方法について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります
また、この時期の発達についてより知りたい方は↓の記事を参考にしてください
・「3歳の正常発達は?うちの子は大丈夫?」
・「3歳頃の発達」
・「3〜5歳児で保健師が「あれ?」と発達が気になる子」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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