お子さんの学習面に不安はありませんか?また、ある教科だけ出来ないことはありませんか?
それは本人がやる気がないのではなく、発達障害の可能性があります
この記事では、学習障害とは何かや対応のポイントを解説していきます
LD(学習障害)とは
LDは Learning Disabilities の略で、日本語では「学習障害」とされています
ごくおおざっぱにいえば、「知的な遅れがない(IQが80以上)にもかかわらず、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論するなどの特定の能力間のバラツキがひどく大きく、そのために学童期に入ってから教科学習にさまざまな困難を抱える子どもたち」のことです
計算は非常に早く正確だが、文章の読み取りができず、文章題が解けないとか、漢字をどうしても覚えられないとか、テニヲハを間違えるなど、千差万別の状態像を示します
学校教育の中でも、集団で一斉授業にはなじみにくく、個別的支援を必要とすることが多いよ!
LD児の幼児期のようす
学童期にならないと正確な診断はできないのですが、幼児期のLDかもしれない子どものことを「LDサスペクト」(LDの疑い)と呼びます
- 知的な遅れはないのになんとなく気になる
- ほんやりしている
- 不器用
- ことばが遅い
- 聞き返しが多い
- 何でもすぐに忘れてしまう
- 先生の説明したことがわからない
- 友達と遊べない
- 集団に入りにくい
- 落ち着きがない
- 動きが乱暴
ぼんやりしていたり、何でも忘れるなどは、子どもには見られがちなことですが、たくさん思い当たることがある場合は、少し注意深く接してあげる必要があります
もっとも、今はちゃんとおとなになっている人の中にも、小さいころそれはそれは手がかかって大変だったという人がたくさんいるものです
あまり神経質になりすぎないようにしよう!
原因
原因としては、何らかの中枢神経系の機能障害が推定されています
両親のどちらかの幼児期と似ているという報告が多いことからは何らかの家族性の要因も否定できず、未熟児出生や周産期障害、ホルモンバランスによる大脳発達への影響など、さまざまな要因が考えられています
男児に圧倒的に多く、女児の4~5倍といわれています
発生頻度は2~8%とされています
小学校のクラスに1人はいる計算になるね!
LDの4つのタイプ
言語性LD
聴覚的な情報処理がうまくゆかないために、言語発達が遅れるよ!
音やことばの聞き分け、発音の発達の遅れ、大きくなってからは文章の読解などに問題を持つことがあります
大脳の役割でいうと左脳の機能に問題があると思われます
その一方で、視覚的な情報処理に非常にすぐれていて、文字や数字、アルファベットや図形、マークなどを1度で覚えてしまうなどということもあります
非言語性LD
視覚的な情報処理がうまくできないため、形や位置関係の理解ができにくく、運動がぎこちなかったり、線に沿って切ることができなかったり、文字が覚えられなかったりします
大脳半球でいうと右半球を中心とする視知覚や空間認知の機能に問題があると思われます
混合性LD
言語性と非言語性が混合しているものです
注意記憶性学習障害
気が散りやすく、新しいことが覚えにくいという状態だよ!
注意を向ける機能と記憶する機能とが密接に関係しているために起こります
関わり方のコツ
LDは、何らかの中枢神経系の問題が想定される以上、こうすれば治るという決め手はない
幼児期には、はっきり診断はつかないものの、いろいろな面で育てにくい、理解が悪い、不器用だ、と感じますよね
そのため、きびしくしつければできるようになるかと叱ってばかりいたり、逆に、どうせできないからとあきらめてしまったりして、2次的な問題を起こしがちです
幼児期に必要なのは、
- 子どもがどうしてそういう行動をするのか
- 子どものほうも本当はとても困っている
ということを理解し、子どもを受け入れてゆけるようにしましょう
LDに理解の深い心理スタッフやSTのいる機関、「感覚統合療法」を行なっている機関があれば、手を借りましょう
まとめ
今回は学習障害について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります
学習障害についてもっと知りたい方は↓の記事を参考にしてください
・「学習障害と関わり方のポイント5選」
・「算数が苦手な子への対応のコツ4選」
・「文字がうまく書けない子への対応のコツ4選」
・「文章を読むことが難しい子への2つの対応のコツ」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました