お子さんの言葉の遅れに心配はありませんか?
言語発達に遅れがあると発達障害も心配になると思います
この記事では、どのようにコミュニケーションを取ることがその子にとって良い刺激となるのかについて解説していきます
まっすぐに「届くように」話しかける
「届くように」話しかけるには、なにも大きい声を出す必要はありません
また高圧的になるのは逆効果です
力の入った無理な固い声は、相手に届きません
やわらかく、自然で、それでいて断固とした声が相手に届く声だよ!
どうしてもわかってもらいたいとき、どうしてもこのことを伝えたいという必然性が高いときは、声にもエネルギーがこもります
それが相手まで届く声になります
「この子は、話して聞かせれば、必ずわかる子だ」という信頼を持って話しかける
にこやかな話し方は注目度を高める
「好きなことや楽しいことは覚えが早く、忘れにくい」
「興味のあることには注意を向けやすい」
「やさしい先生、好きな人が話すことには注目する」のです
にこやかな話し方やおだやかな声は、聞き手に「快い」という情動を引き起こし、それが、話し手の話す内容に注目し、聞こうとする構えをつくり出すのだと思います
にこやかな話し方をするには、記念撮影をするときの「チーズ」の要領で口角を横に引き、ほっぺたの筋肉を持ち上げるようにすればいいのです
これだけで表情の与える印象が大幅に変わり、声の質もピンと張った「明るい声」になるよ!
これは純然たる技術ですが、こんな些細なことから親子の関係が改善されてゆくことも少なくありません
子どもの名前は歌うように呼ぶ
聞き手に好印象を与え、思わず聞こうとさせてしまうためのハウツーです
むずかしく言えば、「呼名と楽しい行為を結びつけ、呼名に対する反応性を高める」ということです
「よしおッ!」の後に続くことばは、たいてい「はやくしなさいッ!」とか「出かけるわよ!」といった緊張の高いことばです
子どもにはそれがよーくわかっていますから、「よしおっ!」と呼ばれたとたんに、「聞こうとしない回路」を作動させてしまいます
反対に、「よしおー」と音を長く伸はして呼ばれるときは、その後に続くことばは「おやつだよー」とか「ごはんよう」とかの楽しいことばです
これなら聞こうとするよね!
ですから、急ぎなさいという場合でも「早くしなさーい」とか「出かけるよー」とゆったりした調子なら、きっと子どもの耳に快く入ってゆくはずです
同じ内容の「急ぎなさい」とか「出かけるよ」を言っているのに、言い方ひとつで、子どもの反応は異なってきます
同じことを言うなら、効率的に相手の耳に届くほうが楽だよね!
ですから、名前を呼んで話し始めるときは、子どもの名前を「歌うように呼ぶ」のがコツ、というわけです
子どもの気持ちをいったん口に出して言う
子どもが泣かずに遊びをやめるには「おもしろかったねえ」「まだ帰りたくないよねえ」と、とりあえず子どもの今の気持ちを口に出して言ってあげます
気持ちはわかっているんだよということを伝えよう!
「片づけたくないよね」と気持ちをわかってあげながら、おとながさりげなく片づけにかかるうちに、次第に子どもの気持ちも「ま、しょうがないか」というふうに変わってきます
そこで、「また、今度遊ほう」とか「この次来るときまでとっておいてあげるから」などとおだやかに言い聞かせると、たいてい、なんとかバイバイできるようになるものです
もちろん、泣きわめきながら、お母さんに抱きかかえられて退室、という子どももいますけれど
頭ごなしに「ああしなさい」「こうしなさい」「だめでしょ」と言われると、なかなか受け入れられないものです
これだと、むりやり命令されるので仕方なく従っているだけだよ!
こういうことを重ねていると、自分の責任で、自分の行動を決めるという自主性の育ちにつながりにくいのです
「ダメ」と言わず他の言い方を探す
マイナスの行動を否定するときは、禁止や否定の形ではなく、前向きに、プラスの言い方で言う
「食べなきゃだめ」ではなく「食べようね」
「走っちゃだめ」ではなく「ここに座っていようね」
「取り上げちゃだめでしょ」ではなく「返してあげようね」
「こうしてほしい」という、おとなの側の願いを確かに伝えましょう
もちろん危険なときや、どうしても「だめ!」と言わなければならないときは、はっきり「だめ」と言おう!
わかりやすい話し方をする
ゆっくり、はっきり、子どもにわかるまでくり返して話しかけよう!
子どもが聞き取りやすいようにいくつものことを、思いつくままに次々に話しかけると、子どもは混乱します
「お外に行くから、おしっこして、靴はくのよ」ではなく、「お外に行くよ」「おしっこ、出る?」「靴、はこうね」とひとつずつ確かめながら話します
「誰が」「いつ」「どこで」「何をする」が、はっきりわかるように話す
子どもは、わかりやすい話しかけをしてもらえば、混乱しないですみますから、情緒的にも落ち着いて、おとなの言うことをしっかり聞けるようになるものです
また、耳で聞いただけの音は、すぐに消えてしまいます
「おいで」と言いながら手招きしたり、「お空に、ヘリコプター、飛んでるよ」と指さしながら上を見上げたり、聴覚だけでなく視覚も使うはたらきかけを増やしましょう
注意を喚起してから声をかける
ことばだけで話しかけてもなかなかこっちを向いてくれない子どもには、肩などをトントンたたいたり、手をとったりして、注意をこちらに向けてから話しかけると、よく見て聞いてくれます
これは皮膚表面に何かが触れたという刺激で、脳がハッと目をさまして、ことばが入っていきやすくなるからです
子どもの行動を真似たりことばに出す
子ども「クション!」、おとな「あら大変。お鼻ふかなきゃ」よりも、子ども「クション!」、おとな「クション!くしゃみ出ちゃったねえ。お鼻ふこうか」
子ども(手をヒラヒラ)、おとな「バイバーイ、バイバーイ」
また、マネをするのもいいです
子ども「ブーブー」、おとな「自動車だよ」よりも、子ども「ブーブ」、おとな「ほんとだ、ブーブだね、ブーブ」
子ども「パーン!」、おとな「パーン!ピストルだぞ、パーン!」。
まとめ
今回は言葉を伸ばすための話しかけ方のコツについて解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります
言葉の発達についてもっと知りたい方は「言葉がなかなか出ない子への対応のコツ5選」の記事を参考にしてください
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました