子どもは落ち着きがないのが当たり前と言われていま
この元気の良さは本当に問題がないのかな?
漠然とした不安がある方も、この記事を見たら我が子はどのタイプの落ち着きのなさなのかがわかり、そのタイプに合わせた対応ができます
落ち着きがないのは当たり前
落ち着きのない行動の意味
ライオンでも犬でも人間でも、子どもはみんな元気で活発です
あらゆるものに興味と関心を持ちます
何でも試してみるし、気が散りやすいし、落ち着きなく動き回ります
いろんなものに触れたり、味わったり、落としたり、こわしたり、痛い目にあったりしながら、外界にあるものや、外界とのつきあい方を習得している
からだを使い、実体験の中で脳に記憶し、学習を重ねているのです
その落ち着きのなさは異常?
最近、テレビやネットで「多動」がとり上げられ、将来「学習障害」につながってゆく可能性もあるとの情報が伝えられたりして、心配になっている方も多いかと思います
3歳代までの子どもは、おとなが考えるよりもずっと元気で落ち着きがないのが当たり前だよ!
また、ぜひ地区内の保育園の1歳児・2歳児クラスで、子どもたちの遊ひのようすを見せてもらうといいと思います
子どもたちはみんなじつによく動き回り、ある意味では落ち着きがないことを実感できるでしょう
「落ち着きのない子」ー5つのタイプ
「落ち着きのない子」のすべてが多動性障害とはかぎりません
落ち着きのない子どもは、次の5つのタイプに分けて考えられます
「①個性の範囲と考えていいタイプ」は、落ち着きがなく、やや気が散りやすいですが、他に大きな問題がないことが多いです
おとなの中にも、絶えず何かをいじっていたり、書類をパサパサさせたり、なんだか落ち着きのない人がいるよね!
「②環境のため落ち着かなくなっている場合」は、生活があわただしかったり、じっくり相手をしてもらえないために、情緒が不定になったりすると落ち着きがなくなります
親の仕事が忙しい時期は、その子はてきめんにイライラしたり落ち着かなくなったりするよ!
「③精神発達の遅れがある場合」は、精神発達全般が遅れているため、年齢相応の落ち着きが出てきません
「④自閉症の子ども」は、呼んでも振り向かず、目的なく動き回って、落ち着きのなさが目立ちます
対応のコツ
しばらくは様子を見る
3歳までの落ち着きのない子の多くは、年齢とともに改善してゆくのが普通だよ!
脳のはたらきの上で、興奮するはたらきに拮抗する抑制機構が整ってくるからです
落ち着きがなく、動きが多く、注意がとぎれやすい、いわゆる「ちょっと気になる子」「グレーゾーンの子ども」については、遊びのグループなどに参加し、しばらく様子を見てみましょう
3歳後半から4歳ごろまでつきあってみると、子想以上に改善されることが多いものです
改善の見られない子は問題点もはっきりする
テレビやスマホに頼りすぎない
適度な手抜きは必要ですが、テレビやスマホに頼りすぎず、オモチャを通して人とかかわることの楽しさを知ってもらいましょう
多動な子どもも気に入ったビデオやテレビ番組を見ているときだけは、ジーッと静かになります
子どもを追いかけ回すのに疲れ果てて、ついスマホに頼っちゃうよね
けれども、人と一緒にいる力、人とかかわるためのことばを使う力は、人とかかわる中でしか育てられません
一緒に遊んでくれる人がいると楽しい、という気持ちを育てる
体を十分に動かして遊ぶ
「落ち着くようにと絵本の読み聞かせをした」とか「短時間でも椅子に座っていられるように幼児教室に入れた」といった話を、お母さんからよく聞きますが、いずれも「だめでした」というのがオチです
形だけ落ち着いている状態を求めても無駄だよ!
脳の中身と心の状態を落ち着かせる必要があります
それには回り道のようですが、大きくからだを動かし、楽しく遊べる経験を増やすことが有効です
そのためにも、健診後の「遊びの教室」「フォロー教室」などに参加し、子どもが楽しい遊びや良い経験を積めるようにしましょう
断固として曲げない育児態度
3歳を過ぎると、「いけないこと」と「いいこと」がわかってきます
そのためには、いいことはいい、悪いことは悪いと、きっぱりした育児態度で接することが必要です
人前でギャアギャア泣き叫ばれるのを恐れて、子どもの言いなりになっているだけでは、身につくべき自己コントロールも身につきません
年齢と落ち着きのなさの目安
たとえ今は動きが多く、落ち着きがなくても、一生続くわけではなく、脳の抑制機構が成熟するにしたがって次第に落ち着く
欲しいとなったら突進し、制止されると泣きわめき、地べたにひっくり返ってしまう
こういう子どもも、発達的に見て理解のレベルが2歳を越えると、別人のように落ち着いてくることが多いものです
理解のレベルが3歳に近づいてくると、やりたい衝動を抑えることができるようになってきます
自己コントロールが出来るようになっているね!
まとめ
今回は落ち着きのなさについて解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります
落ち着きのなさについて、もっと知りたい方は↓の記事を参考にしてください
・「注意欠如多動性障害(ADHD)の関わり方のコツ8選」
・「落ち着きがなく授業に集中できない子への対応のコツ3選」
・「公共の場で騒ぐ、よく迷子になる子への対応のコツ4選」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました