3~4歳の友達とうまくやれない子の解決策7選

お子さんのコミュニケーションに悩んでいませんか?

カバさん
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いつも一人でいる…

友達とうまく関われないとトラブルになることが多く、悩まされると思います

この記事では、友人関係がうまく持てない子との関わり方のポイントを解説していきます

この記事がおすすめな人

・3~4歳のお子さんの育児をしている人
・お子さんが友達トラブルが多い人
・お子さんが一人でいることが多い人

友達に興味がない

気になる姿

  • 他の子どもに話しかけたり関心を示すことが少ない
  • ひとり遊びを続けたり自分の好きなおもちゃ等に夢中
  • 他の子どもが近づいてきたり遊びに誘っても、自身のおもちゃや遊びをじゃまされることを警戒したり、人見知りや不安感を抱き、逃げ出したり拒否する
  • 大人とばかり話したり遊ぶことが多い

要因

  • 自己中心的な遊びを好む
  • 興味関心がせまい
  • 同じ年齢の子どもとのコミュニケーションがうまくできない(対人関係の未熟さ)

対応のポイント

同じ年齢の子どもとの接触や遊びへの拒否感・恐怖心等を減らしていき、安心して遊べるようにしていきましょう

そのためには、友達と接触することや遊ぶことが楽しいという経験をさせていくこと、様々な遊びを体験して興味関心を広げていくことが求められます

  • 複数の子どもが遊んでいる場所に連れて行き、大人が手伝ってあげながらさりげなく遊びを共有させる(無理強いは避ける)
  • 遊びの種類を増やし、興味関心を広げていく(ひとり遊びから他者と関わる遊びへ)
  • やりとり遊びの際にことばのかけ方 (「かして」「入れて」等)ややりとりの仕方(追いかけっこ等)を具体的に大人がそばについて教えてあげる
  • 他者とのやりとり遊びや集団遊びが楽しいことをたくさん体験させる
カバさん
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遊びの内容や他の子どもとの接触の様子を確認しよう!

変化がみられない場合には大人とのやりとり遊びを繰り返し行い、言語コミュニケーション行動の発達や興味関心のある遊びが広がるよう働きかけます

↓親子で楽しめるのでおすすめです

専門機関への相談の目安

3歳になっても友達に興味がない時

決まった友達とばかりしつこく遊びたがる

気になる姿

  • 決まった友達がいて、その子と仲良く遊ぶことは問題ない
  • 決まった友達が他の子どもと遊ぼうとした時につきまとい、しつこく遊びに誘ったり、近づく
  • 友達が嫌がっているかどうかに関わらず、突然抱く
  • 他の子どもとの遊びに急に入る
  • 初めての人や物に対して過剰に反応して不安を抱きやすい
カバさん
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同じ友達と同じ遊びややりとりを繰り返し、安定していたい気持ちが強いよ!

こうした傾向のある子どもは、他者の表情や言動から、相手がどう思っているか推測するのが苦手なことが多い

対応のポイント

こうした状況は、特定の人への著しいこだわりですが、他者への興味の広がりの第一歩とも捉えられます

特定の友達との関わりをなくすのではなく、友達とのコミュニケーションの仕方を学ぶ機会とする

相手の子どもの気持ちも大切にしながら、他の子どもとのやりとりの仕方を教えていきます

  • 友達にしつこくしている時に、「〇〇ちゃんどんな顔してるかな?困ってないかな?」と友達が嫌がっていないか確認するよう促す
  • 友達とやりとりする言葉(「入れて」「遊ぼう」等)を教える
  • 友達と遊ぶ時の基本的なルール(「いいよ」と言われたら一緒に遊べる等)を大人が具体的に教える
  • 特定の友達との関わりを活かして、集団での遊びや活動に誘い、他児と関わる機会を増やしていく
カバさん
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友達とのやりとりの仕方を教えた上で、他の子どもと関わる様子を確認しよう!

相手の子どもにも配慮し、自発的にできない場合には、その都度大人が友達と関わる際のルールを伝えていきます

専門機関への相談の目安

集団保育の場で生活していて、3ヶ月~半年以上続けて決まった友達にしっこくつきまとっている場合

子どもを怖がる

気になる姿

  • 親や兄弟、親しい大人等と一緒にいる時には落ち着いて過ごすことができるのに、同年齢の子どもといると不安定になり、ちょっとしたきっかけで泣いたり、パニックになる
  • 他の子どもと関わる場面では、「怖い」「できない」等の恐怖を感じる表情を示し、逃避行動を起こす
  • 不安や緊張を著しく感じやすく、情緒不安定から他の子をたたく、自分をたたく等の問題行動を起こす

対応のポイント

感覚が過敏であったり、相手の気持ちや場面の見通しがわからないことで大きな不安や恐怖を感じている可能性があります

不快な刺激を極力取り除いてあげ、活動の見通しをもたせて他の子どもと関わることの楽しさを得られるように工夫することが必要です

無理に子ども達の中に入れない

  • 安心できる環境をつくるため、サポート役の友達や先生等が一緒に活動できる場面設定をする
  • 本人にとって刺激が強く、情緒不安定になる要素を軽減する(静かな環境、見通しを持てるように簡潔で具体的な説明等)
  • 周囲の子ども達から好意的に受け入れられ必要なサポートを受けるためにも、本人の思いを聞いて周囲の子ども達に説明する等、トラブルに発展しないように配慮する
カバさん
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不安や恐怖の示し方等をよく観察し、環境整備や配慮によってどの程度の改善や変化がみられたかを確認しよう!

他の子どもとの接触機会を意図的につくり、徐々に慣れさせていきます

3歳になって、集団保育の場で生活していて、周りの子どもを怖がる時は、専門機関へ相談しましょう

1人で遊んでいることが多い

気になる姿

  • 他の子どもがしている遊びに興味を示さず、一人で遊ぶ
  • 集団での遊びやゲームのルールがわからず、活動に参加できない
  • 集団で活動していても、いつの間にか外れて一人で違う遊びをする
  • 自分が興味のあることに没頭してしまい、好き勝手に遊ぶ

こうした子どもは、同年齢の子どもと一緒に遊ぶ機会が少なくなるために、適切なコミュニケーション方法を学ぶことができず、集団からいっそう孤立してしまう可能性があります

対応のポイント

無理に集団に入れない

大人が同じ年齢の子どもとの関わり方の見本を示してあげて、遊びや活動に参加することが楽しいと感じる経験を増やします

また、本人のこだわりや好きな遊びは、一見風変わりなひとり遊びであるように見えても、本人にとっては安心して過ごせる快い時間である可能性もあります

無理に止めさせたり、集団への参加を強制するのではなく、初めは大人が誘いかけたり、興味を引くような活動を選んで部分的に参加させるという方法を取るとよいです

カバさん
カバさん

興味の限局性の強さであれば、本人の好みを考慮し、まずは他の子どもと一緒に遊んで楽しめる活動を選んで行おう!

そして、ひとり遊びと集団で遊ぶ場面の両者のバランスを少しずつつくっていきましょう

集団に参加した後に、一人で遊べる時間を作ってあげると良い

ルールを教える

集団での活動の際に、どのような状況や場面で一人で遊んでいるのかをよく観察し、問題の背景にある子どもの特徴をつかみます

ルールや活動内容が複雑なために参加できない場合には、具体的なやり方を教えてあげる必要があります

カバさん
カバさん

遊びのルールを大人がわかりやすく説明し、言葉のかけ方(「入れて」)ややりとりの仕方等を具体的に教えよう!

ひとり遊びから他者と関わる遊びに発展させるため、本人の好きな遊びを他の子どもにも共有させるという機会をつくってみましょう(絵を描くのが好きであれば、みんなで一つの大きい絵を描く等)

専門機関への相談の目安

様々な関わりや促しをして、3~6ヶ月以上経過しても変化がみられない時

もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「人と関わらず、いつも一人な子への2つの対応のコツ」の記事を参考にしてください

集団に参加することを嫌がる

気になる姿

  • 他の子どもが誘ってもなかなか遊びに加わろうとしなかったり、集団行動をするのが困難
  • 一人、または特定の大人と一緒にいることを好み、集団の中にとけ込めない
  • 過敏さが強く、他の子ども達に対して不安や警戒心等を抱き、集団から逃げ出したり拒否する
  • 家族や先生等の大人には話しかけたり交流できても同年代の集団で遊ぼうとしない

要因

  • ある程度自分の要求に合わせてくれる大人とは違い、子ども同士での遊びのルールになじめなかったり、自分が思うようにならないため嫌
  • 集団の中にいることで受ける騒がしい音や触覚等に敏感

対応のポイント

  • 本人が理解できるレベルで、納得できるルールの遊びを取り入れた小集団の遊びから導入する
  • 初めは大人がついてやり方を教えたり、他の子どもとの関係調整をする
  • 音や刺激に敏感である場合、座席や参加方法を工夫する等の配慮をする(大人がそばについて安心させる、一番後ろの席にする、相手の身体にいきなり触らないというルールを設定する等)
カバさん
カバさん

集団に参加すること自体がストレスの場合、活動から退避する行動がみられることが多いよ!

そのような際には、なぜ嫌なのか、どのような遊びならば参加できるかを本人の思いを聞き取りつつ交渉し、極力ストレスを軽減してあげることが望ましいです

嫌がる程度が強い時は、無理に参加させない

また、どうしても参加できない場合に、本人が落ち着いて過ごせる環境に一定時間退避させてあげる(クールダウン)、方法もあります

集団に参加できる時間や活動の拡大について、その進展をみていきます

専門機関への相談の目安

4歳になっても改善がみられない時

もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「集団場面が苦手、行事に参加できない子への対応のコツ4選」の記事を参考にしてください

順番が待てない

気になる姿

  • すでに並んでいる子どもがいるにも関わらず、横入りをする
  • 周囲の子どもたちから注意されても、譲ることができない
  • 後ろに並べても自分の順番が来るまで静かに待つことができず、そわそわ落ち着きがない

要因

  • 「いまはどんな場面なのか」という状況理解や、「どうすべきなのか」というルールや善悪の理解が乏しい
  • ルールや場面・状況は理解できていても、何かを思いついたり気になったりすると結果を考えずに即座に行動してしまう衝動性の高さ
  • 「1番になりたい」「早くしなくてはいけない」等、本人なりのこだわりが影響

対応のポイント

分かりやすく説明

どのように行動するとよいかを、本人にとってわかりやすい形でルールとして示し、適切な行動をとれるようにしていきます

カバさん
カバさん

ルールは、イラストや写真等を使うことがオススメ!

洗い場等は、床にテープで並ぶ位置や順番(数字)を示すと、周囲の子どももきちんと並べ、混乱が少ないです

ルールを守り適切な行動がとれた時は、当たり前と受けとめず褒める

見通しが持てるような声掛け

順番そのものにルールがある場合は、「背の順だから●番だよ」等と明確に伝え、状況を理解できるような声かけをしていくことが必要です

焦って順番を待ちきれない子どもには「あと〇人待ったらあなたの番だよ。あ,一人終わったから△番になった!」等、見通しが持てるようそばで声をかけるとよいですね

横入りしてしまった場合

ルールを守れず、横入りしてしまった場合は、

  • 他の子どもはどうしていたか
  • どうすべきだったか
  • なぜ順番を待たなくてはいけないのか

といったことを、本人と確認しながら再び約束をしていきます

カバさん
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本人に悪気がない場合、ルールを守れなかったことを強く叱らない!

注意されたり制止されて、終ったり泣いたりする姿が減っていくことも改善の証しです

専門機関への相談の目安

4歳になっても改善がみられない時

もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「順番・ルールが守れない、負けることが許せない子への対応のコツ2選」の記事を参考にしてください

攻撃的な行動が多い

気になる姿

友達や大人に対してたたく、押す、噛みつく、引っかく、つねる等の攻撃的な行動が多い場合は気になります

特に、自分の思いが通らなかった時、うまくいかなかった時、やっていることを止められた時等に多くみられます

要因

  • カッとなりやすい
  • 自分の要求を言葉で伝えることが難しい
  • 適切な関わり方(言い方、表現の仕方等)がわからない
  • 自分がどうしたいのか、どういう気持ちなのかをうまく表現できない

また、怒りや悲しみといった感情のコントロールがうまくできず、他の子よりも強く表出する傾向があります

対応のポイント

適切な言動を教える

カバさん
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他者との関わりの中で適切なことば、行動等を具体的に伝えよう!

また、友達を叩いたらダメ、というルールを明確にし、攻撃的な行動ではなく他の方法で自分の気持ちを伝えたり、解消できるようにすることが大切になってきます

友達と遊んでいる時に「かして」「いれて」「〇〇ちょうだい」等の適切なやりとりの言葉を具体的に教えていきましょう

相手の気持ちを教える

ダメな事はダメとはっきり伝え、たたく等の攻撃的な行動はやめさせます

「それは嫌だよ」「痛いからやめて」等、攻撃された側の気持ちや思いを伝えます

カバさん
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攻撃的な子どもはやがて他の子どもから疎外されるよ!

友達や大人と楽しい活動を繰り返し行い、他者への興味や思いやりを育てましょう

変化を確認する

他者と関わる場面で、攻撃的な行動が他のよい方法で置き換えられているかどうかを観察します

攻撃的な行動に変化がなければ、大人が「貸して」「入れて」と言って手本を見せつつ一緒に楽しく遊ぶことで、対人コミュニケーションの成功体験を増やしていきます

子どもが思いをうまく伝えられない瞬間を見極め、手が出る前に適切な言動を一緒に体験していくことが大切になります

専門機関への相談の目安

様々な関わりや促しをし、3ヶ月以上経過しても改善がみられない時

もっと詳しく対応のコツについて知りたい方は「友達とのトラブルが多い子への対応のコツ3選」の記事を参考にしてください

まとめ

今回は3~4歳児の友達とうまく遊べない子への解決方法について解説してきました

今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります

まとめ

①最初は大人が介入し、安心して遊べるようにする
②不安や恐怖を感じている可能性もあるため、無理に子ども達の中に入れない
③適切な言動やルールを図などを使ってわかりやすく教える

また、この時期の発達についてより知りたい方は↓の記事を参考にしてください

・「3歳の正常発達は?うちの子は大丈夫?
・「3歳頃の発達
・「3〜5歳児で保健師が「あれ?」と発達が気になる子

この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです

最後までご覧いただきありがとうございました

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