【支援者向け】知っておくべき健診での保護者の本音6選

この記事では、ことばの遅れを心配している親がよく感じる本音の悩みを紹介していきます

中にはやってしまいがちな対応のせいで、親が苦しんでいることもあります

カバさん
カバさん

知らないうちに傷つけ、支援につながれなくなっているかも…

この記事を読むことで、色々感じることがあると思います

普段のご自身の対応の仕方を見直し、より良い支援に繋げる手掛かりにしてください

この記事がおすすめな人

・乳幼児健診の従事者
・子育て支援の従事者

ちょっと水増する

3歳をすぎてから、「言葉が遅い」という相談で来所。
こちらのいうことはよく理解していますが、言葉の数は少ないし、まだ繋がった文章にはなりません。
1歳6か月児健診でフォローに上がっていなかったお子さんです。
その健診時の問診票を見ると問題はありません。

言えることばも10個ほど記入してあり、「問題なし」で通過しています

保健師
保健師

1歳半でこれだけお話していたのなら、保健師のフォローがながったのも無理ないね

保護者
保護者

エへへへへ…

保護者
保護者

実は、ちょっと遅いなとはわかってたんですが、健診のときにひっかかるとまずいと思って、ちょっと水増しして書いちゃったんです。ことばも3歳までには増えるかと思ったんですけど、なかなか伸びなくて…

良い親を演じる

  • 実際よりカッコいいところを見せようとして乳児健診のときに「母乳出てるの?」と聞かれると、ほんとは100パーセントミルクなのに、「混合です」とカッコつけちゃう
  • 就寝時間を実際よりも3時間ほどずらしてちゃんと早寝早起きしているように見せる
  • 食事はきちんと3食食べてることにする

誰もが「早寝早起き」や「きちんとした食事」が良いのはわかっています。わかっててもできないのです。

保護者
保護者

「こうするのが正しい」と色々言われても、反論できるはずもなく、ストレスがたまるだけだし、だらしない親と思われるのもいや…

健診に行くか悩む

ことばの遅れで療育に通所している子の妹が、1歳6か月になりました。
言語理解も対人関係も良く、特に問題があるとは思えませんが、アッアッぐらいで、意味のあるはっきりしたことばはまだありません

保護者
保護者

下の子の1歳半健診の案内がきました。またお兄ちゃんみたいに、「2歳ごろに連絡します」って言われるかもしれないと思うとユーウツで…。健診に行かないでおこうかな、って思ったりもするんですよ。健診って、ことばの遅い子を持つ親にとっては、けっこうプレッシャーなんですよね…

保健師の問診にドッキリ

1歳6か月児健診のときにフォローの対象となり、療育に通所しています

療育は良い刺激になり、保護者自身も勉強になったとの満足感はあるが、健診では不安が大きいです

健診の日、「まだ言えることはがひとつもない」など答えると、保健師のボールペンを持つ手が止まったり、ちょっと、まゆ毛が寄ってむずかしい顔になったりするんですよ。そのたびに、何か言われるかってドッキリしてね。そして、こんなふうに相手の些細な反応におどおどしてる自分と、自分をこんな目にあわせる、ことばの遅いわが子に腹が立ちました

相談に行く気になれない

うちの息子は、1歳6か月のときのことばは「マンマ」のみで、指さしもしませんでした。
このときは、私も息子の発達に不安を持っていたので、健診時に個別相談を受けました。
生まれてから今までのことを聞かれて、詳しく話しました。ところが..

保護者
保護者

車のオモチャが好きで、それでよく遊ぶ

保健師
保健師

ひとつの物でばかりで遊んでいるのは要注意

保護者
保護者

人見知りはしない

保健師
保健師

人見知りしないのは要注意

このように、口癖のように「要注意」をくり返すのです

個別相談を受けたのは、アドバイスを受けて安心したい気持ちからだったのに、よけい不安にさせられて、クラーイ気持ちになってしまいました

その後、保健所に相談に来るよう勧められましたが、断りました

息子についてはまだ不安は残っていますが、あまり気にせず、のんびり見守っていこうと思います

担当者によって意見が正反対

子どもはことばが遅かったので、健診当日、個別相談に回るよう言われました。
ところが、相談員にきびしい口調で家庭のことをいろいろ聞かれたあげく、アドバイスは

保健師
保健師

しばらくようすを見て、ことばが増えなかったら、また相談に来なさい

だけでした

ところが2か月たってもあまり進歩がなかったので相談に行くと、別の相談員が応対し、今度は

保健師
保健師

問題なし

と言われました

息子は2歳過ぎてからことばが増え、どんどん文章でしゃべるようになりました

最近、保健所に用があって行き、偶然最初の相談員に会いました。
その人は息子のおしゃべりに「よく知ってるねえ」などと言っていました

保護者
保護者

この子は1歳半のとき、あなたにことばが遅くて心配だと言われたんですよ。私はあのひと言にどんなに動揺したことか…

と言ってやりたかったです

専門職としての責任

保護者の方は上記のような本音を持っています。また、保健師という医療職から言われるということには意味があります

おんなじことを近所の奥さんに言われたんだったら受け流すこともできるけど、専門家に言われたのでショックだった

保護者
保護者

すごく冷たい言い方で言われた

ことばや発達の遅れのほとんどは、子どもの側の中枢神経系の何らかの問題が第一の原因です

発達の遅れは親の育て方のせいではない

けれども、「お母さん、あなたが…」と、親を責めるような「指導」がまだまだ多いのが実状です

どの親も、彼女なりにベストを尽くして、大切な子どもを育てようとしているはずです

ただ、育児に関する知識が間違っていたり、力点の置き方がずれていたり、また育児経験が足りないために神経質になっていたり、という不十分さがあります

「あなたの育て方は間違っている」とか「それではダメです」という指導はやめましょう

「お母さん、あなたはよくやっています」「努力していること、わかりますよ」と、親の努力を認めた上で、「こういうふうにしたら、もっといいですよ」と具体的に説明してあげましょう

より良い発達をうながすための的確なアドバイスが得られ、困ったことがあればまた相談に行こう、と思ってもらえること、それが健診を通してのお母さん達との付き合いの始まり

まとめ

今回は乳幼児健診で感じる保護者の本音について解説してきました

今回の記事の要点をまとめると、以下の3点があります

まとめ

①発達の遅れへの指摘の不安や良い親に見せたいとの思いから問診票に嘘をかくことがある
②指摘への不安や今までの対応の不信感から相談しづらいことがある
③保健師の言葉や表情には細心の注意を払う必要がある

また、支援者としての個人の力を伸ばす・より力を発揮できる場所で働くという点では転職を考えてみるのも一つの方法です↓(保健師の求人も多くおすすめです)
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この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです

最後までご覧いただきありがとうございました