表皮水疱症って聞いたことがありますか?
最近は有名ユーチューバーが公表したことにより以前より知られることは多くなりました
この記事では、表皮水疱症とはどのような症状が現れ、どのように対応していくと良いのかを解説していきます
表皮水疱症とは
表皮に水疱がある状態
水疱は真皮との間のくっつきが弱く、水疱ができます
遺伝子によってタンパク質のくっつきが決まりますが、それが弱くなっている状態
560人の患者がいる。軽症もいれると1000人くらいはいると言われています
重症が疑われる際には早めの診断が必要になります
胎児は間葉系幹細胞により瘢痕ができません
診断
血液を調べ診断がつきます。親の血液でも可能です
親がその遺伝子を持っていなくても突然変異することもあります
病型
単純型 表皮でくっつきが悪い。全体の1〜2割。水疱ができない皮膚を培養する自家培養表皮(保険適用)という治療法がある
接合部型 基底膜でくっつきが悪い。全体の1割
栄養障害型
真皮でくっつきが悪い。全体の6〜7割。深くまで傷つく。真皮が何度も露出され硬くなるため、瘢痕ができる。ハイハイなどし始めるとどうしても擦れてしまい、手や膝には瘢痕ができやすい
症状
・生下時にある水疱(膝、肘、指ができやすい)は皮膚ができにくくなる
・乳児期には頭、わき(抱っこによる)、口腔内(ミルクを飲むことによる)にできやすい
・食道も固形物を食べると水疱ができ、繰り返すと食道狭窄につながる
・瘢痕により骨が伸びきれずに、指が短い
・浸出液が多いとタンパクの露出につながり低栄養、貧血につながる
・エナメル質形成不全を伴うこともあり虫歯になりやすい
・虫歯の治療により傷ができ、瘢痕・萎縮し口が開きにくくなり歯磨きがしにくくなると言う悪循環に陥りやすい
・口が開けなかったり、粘膜が痛いと自由に食事ができないことから甘いものに走りがちになってしまう
対応の仕方
・抱っこの際には一点に力が集まらないやり方にする。タオル等で包むのも良い
抱っこ自体は包まれることで安心につながり、処置などの痛みも和らぐ効果があるよ!
・水疱ができた際には早めに穿刺する
・お風呂は生理食塩水なら痛みが少なく入れる(0.9%濃度)。プールや海に入ることも可能
・本人にあった歯ブラシ(小さいものが良い。大きいと粘膜に当たってしまう)を選択し、口腔内の保湿、保清をする。口腔粘膜はスポンジブラシで行う
治療
アメリカでは根治ではないが、塗るだけで軽減させるものが開発されています
トライアンドエラーで合う薬を決めていくことが大切です
深い傷、炎症がある傷は浸出液が多く、ドレッシング材を使い、適度に潤わせましょう
ムレによる痒みには注意が必要です
指のケアにはハイドロサイト薄型(水素イオンで皮膚にくっつく)が良いです
膝当てなどで保護をし、予防することも大切です
かゆみに対しては有効な方法は確立されていないですが、アトピーの治療薬も有効な可能性があると言われています
離乳食が進まない場合は、栄養補助食やミルクを与えましょう
病院では、看護師も知らないことが多いため、親が気をつけて欲しいことを積極的に伝えていこう!
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