発達障害の治療って?
薬を飲むの?治るの?
そのような疑問を抱えている方は多いと思います
発達障害の治療で薬を使うということには馴染みがない方が多いです
この記事では発達障害の治療はどのように行なっていくのか解説していきます
薬による治療の現状
薬を使用しないことが多い
発達障害の多くは薬の使用なしに治療・療育を行なっていくよ!
特に幼児の場合は、診断されたとしても環境整備や生活指導、運動や遊びによる療育が主であり、薬を出すことはほとんどありません
薬が使用されるケース
ただ、表れる症状によって生活や学習にかなりの困難・支障をきたしている、また二次的な障害が懸念される場合、さらにそれが療育など他の方法での改善を図れない場合に、療育と併用しながら処方を検討します
薬で治すのではなく、症状の緩和が目的だよ!
発達障害で薬を処方する場合、障害そのものを治すためでなく、表れている症状を緩和することを目的としています
薬の使用例
例えば、ADHDで集中できない度合いが強く、生活や学習に支障をきたしている場合、中枢神経に働く薬で注意散漫になるのを防ぎます
また、ASDで感覚過敏が強すぎるという場合、神経の働きを調整する薬(いわゆる安定剤)などによって症状の出方を抑えることがあります
療育が基本で、対症療法として薬を使用することがある
薬の処方
処方の仕方
処方はかなり慎重に行います
まず、薬なしでやっていく方法を探し、どうしても薬が必要と判断したとしても、少量ずつ、様子を見ながら処方します
処方の仕方には大きく2つあり、予防的に毎日服用する場合と、必要な時にスポット的に服用する方法があります
薬の量を抑えようと思ったら、スポット的に使う方が少なくて済みますが、必要な時に嫌がって飲んでくれない場合もあります
そうなると、毎日少量ずつでも飲んでいれば、必要な時に効き目として弱いが確実、という考え方もあります
どのように処方するかは、本人の年齢や症状の出方、性格など色々な要素を踏まえ、親御さんや本人と話し合って、一番良い方法を決めていくよ!
薬の副作用
薬によってはさまざまな副作用(眠気、ムカつき、体重増加、食欲低下など)もあらわれます
そのため、薬を飲ませることに、不安を抱える親御さんは多いでしょう
十分に医師と話し合い、不安なことは全て伝えるようにしてください
薬のメリット
服用することは、表れている症状を緩和するだけではありません
薬を飲むことでの1番のメリットは、「良い状態」がわかるということでしょう
例えば、多動で落ち着きのない子に「落ち着いて」と言っても、それがどういう状態なのか、経験したことがないとわかりません
ところが、薬の力を借りると落ち着くって、集中するってこういうことなんだと体験できます
すると、「集中」への持って行きようがわかり、「落ち着いてね」の声かけで落ち着けるようになるのです
成長とともに、薬がなくてもその状態に持っていけるようになる、理想的な薬の使い方だね!
本人への説明
説明の仕方
子どもへの処方は基本的に親の同意があれば可能ですが、本人の理解も大切です
何歳であっても、その年齢に応じた説明の仕方で伝えていくようにしよう!
「頑張っているのに覚えられないよね。これを飲むと勉強がしやすくなるよ」
「イライラが少し小さくなるよ」
など、その子が一番困っていることがよくなる、楽になる、ということを伝えると納得しやすいようです
子どもが服用を拒否
子どもの方から「薬を辞めたい」と言うこともあります
理由は色々ですが、「薬を飲んだ時の状態は自分じゃない気がする」「何かに抑えられている気がする」などと言います
「頑張れるようになってきたら、薬なしでやってみたい」と提案してくる子もいます
薬を子どもが追い越していく、という感じですね
少し辞めてみて、その時の状態はどうだったか、本人と確認することも方法の一つだよ!
そうやって一緒に薬との付き合い方を相談していきます
いつまで飲むか
また、いつまで飲むのか見通しを知りたがる子もいます
親御さんも同じ気持ちでしょう
ただ、いつまで飲むかは子どもの成長の仕方によるので、医師でも明確にわからないというのが正直なところ
ずっと飲むものではないですが、以下のことは確認しておくのがおすすめです
まとめ
今回は薬による発達障害の治療について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の3点があります
診断後について他のことも知りたい方は「発達障害の診断を受けたら療育手帳や受給者証は必要?」の記事を参考にしてください
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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