定期的な乳幼児健康診査で発達の遅れを指摘され、専門機関に紹介されることが多くあります
何を見られるかわからないから怖い
健診の時に限って子どもが不機嫌だったらどうしよう
異常を指摘されたらどうしよう
など、健診に行く前には不安が多いと思います
それは、健診のことをあまり知らないことも大きく影響しています
では実際に、健診ではどのようなことを見て判断しているのでしょうか?
この記事では、子どもの健診の内容を解説していきます
子どもの健診
健診とは
法的に定められ、全国で実施されている健診は1歳6か月児と3歳児の2回だよ!
該当年齢が近づくと、自治体からお知らせが送られてきます
自治体によっては4か月などこの他の年齢でも健診を行なっている所があるよ!
健診では、保健師、医師のほか、言語聴覚士、臨床心理士など発達の専門家からアドバイスを受けることができます
また、必要に応じて地域での支援サービスに繋げてもらうこともあります
発達障害の発見
発達障害の傾向を見るという観点で言うと、気づきやすのは自閉症スペクトラム障害(ASD)だね!
と言うのも、自閉症(ASD)の診断基準となる対人面やコミュニケーションについては、0〜3歳で著しい発達を遂げるため、遅れが明らかになりやすいのです
一方幼児期の多くは落ち着いがないため注意欠陥・多動性障害(ADHD)かどうかの判断は難しく、学習面に表れる学習障害の診断も年齢的に無理があります
健診ではASDには気づきやすいが、ADHDかどうかは判断が難しい
保護者支援
健診では、育児困難や育児不安を抱える保護者の支援も重視しています
親の「育てにくさ」を聞く過程で子どもの発達上の課題に気づく場合もあります
法定健診
1歳6か月児健診
心身の発達の確認、疾病の早期発見などが主な目的です
具体的には次のような点を確認します
・アイコンタクト
・大人の動作を真似る
・指差しを目で追う
・興味のあるものを指差しで伝えたり、持ってきて見せたりする
・簡単な指示を理解する
・見立て遊び
・社会的参照(不安な時に親の顔を見て確認する)
自閉症の傾向があるかどうかの確認項目だね!
3歳児健診
3歳児健診では、具体的に次のような点を確認します
健診会場での他児との関わりや親子の様子を観察することもあります
1歳6か月児健診では、発達障害の傾向があるかどうかの確認にとどまっていましたが、3歳児健診では、発達障害の可能性も視野に入れて行われます
発達の偏りの早期発見、早期支援が目的だよ!
5歳児健診
5歳児健診とは
最近、5歳児健診を行う自治体が増えてきています
主な目的は、3歳児健診では明確にならなかった発達の偏りになるべく早く気づき、必要な支援に繋げることです
自治体によっては、医師が健診に加わらない「5歳児相談」「発達相談」などもあります
5歳児健診の効果
ほとんどの子どもが保育所や幼稚園での集団生活を経験しているため、集団適応に関する困難は見えやすくなっています
また、就学まで1年以上あるこの時期に発達上の課題が明確になることで、早くから就学を意識した支援を受けることができるのです
5歳児健診の内容
個別の診察と、集団行動の観察とがあり、医師の診察では、主に集団適応力や認知発達、情緒の安定性などを見ています
また、ほとんどの5歳児健診では、園の担当保育者が同席し、園生活での状況を伝えています
健診を保育所や幼稚園で行うことも多く、その場合は、集団遊びの中での行動・様子を見ることもあります
5歳児健診は園での状況を踏まえ、就学前に支援に繋げる目的がある
就学時健診
学校生活に向けて心身の状態を確認するよ
就学の前年10〜11月ごろ、小学校を会場として保護者同伴で行われます
基本的な身体検査のほか知的発達についても検査します
身体的な疾病が見つかれば治療を勧められ、発達的な要因で支援が必要とみなされ、就学相談を勧められることもあります
保護者の側からも、就学にあたって心配なことがあれば、この場で相談してみると良いでしょう
まとめ
今回は子どもの健診について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の4点があります
お子さんについて相談したいけど、相談先がわからないという方は「その子にあった発達の相談・支援先11選」の記事を参考にしてください
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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