乳児期後期になると、同月齢の子でも少しずつ発達に差が出てきます
・おとなしい
・ずっと泣いてる
・視線が合いにくい
ということはありませんか?
特に対人関係に気になる点がある場合は、自閉症などの発達障害の可能性があります
この記事では、社会発達に関してのよくある困りごととその対応のコツについて解説していきます
おとなしすぎる
子どもの状況
正常な発達
6か月頃からは、大人は自分の欲求を満たしてくれる存在だとわかるよ!
そのため、大人への積極的な働きかけがみられることが多くなり、気に入らないことがあると大声を出したり,泣いて要求を伝えたりします
さらに、ハイハイで好きな場所に移動することを始めると、いつも世話をしている大人の姿が見えなくなると不安で、周囲を見回して探す等の行動がみられます
気になる姿
しかし、おとなしすぎる子は、ハイハイで動き回るよりも、座ったまま一人で黙々と遊ぶことが多く、大人と関わる機会も減り、つい一人で過ごさせてしまいがちです
このような要因から周囲からの刺激も少なくなり、人への関心が乏しくなりがちです
おとなしい→関わらなくなる→さらに人への関心が薄くなるという負の循環だね!
適切な対応の仕方
目を見て話しかけ微笑む、抱っこしてスキンシップをとる等、日々のふれあいを通して働きかける
ひとり遊びをしていることが多いので、「いないいないばあ」や身体をシーツに包みゆっくり揺らす「シーツゆりかご遊び」「くすぐりっこを遊び」等を行うことにより、人と関わることの楽しい経験をすることが大切です
(↓お子さんに合ったおもちゃを探したい方は参考にしてください)
また、日中親子だけで過ごしている場合には、刺激も少なく、遊びも単調になりがちです
子どもが集う場所に出かけて、親子で一緒に色々な体験を増やそう!
今からやるべきこと
おとなしすぎる理由を考えてみましょう
また、皆さん自身も「手のかからないおとなしい子」「育児が楽な子」と思わず、子どもの様子を見守りながら、やりとり遊び等を通して、意識して関わる姿勢を持つように努めましょう
やりとり遊びを増やしても変化がみられない場合には、専門機関へ相談しよう!
ずっと泣いている
子どもの状況
正常な要因
泣くことは子どもが気持ちを伝えるためのコミュニケーションの手段だね!
6か月頃までは空腹・眠い時・不安・苦痛等の生理的な理由で泣くことが多いです
10か月頃になると保護者と保護者以外の区別ができるので、保護者がそばにいないと、声を出して注意をひいたり、周囲を見回して探す等の行動がみられ「後追い」「人見知り」「かんしゃく」を起こして泣くことが多くなります
環境や保護者の要因
また、密室育児の影響で保護者自身が対応に疲れてしまうと、気持ちに余裕もなくなり冷静に応じることができなくなります
親子とも悪循環に陥り、子どもは泣き続けてしまう等、育児環境や保護者自身の関わり方が要因となることも考えられます
適切な対応の仕方
日頃からスキンシップをとり、子どもに安心感を与える
対応法として、身体をやさしくゆする・子守歌を唄う・おっぱいを飲ませる・散歩に行く等を試してみましょう
子ども自身が求めている時に抱っこする場合は、抱きぐせを気にしなくて良いよ!
また、保護者自身に気持ちの余裕がないと不安が子どもに伝わり泣き続けることがあります
一時保育を利用する等、周囲の協力を得ながら、気分転換することも大切!
今からやるべきこと
日頃から、子どもの体調や日常生活の様子、生活リズム等を観察し、子どもが安心して過ごせるような環境を作っていきましょう
また、皆さん自身も子どもへの関わり方等育児について学ぶ講座に参加したり、気持ちの安定や休息を図る方法を検討する等、親子ともに相談できる地域の相談機関を利用してみましょう
何をしても泣き止まない
子どもの状況
育て方が原因!?
何をしても泣きやまず、なぜ泣くのかわからないタイプの子どもは、親の育て方が悪いために泣いているのではありません
生まれながらに持っている「気むずかしい気質」が要因のことが多いよ!
よくある姿
生後1~2か月頃から寝ても目覚めてもぐずり続け、4~5か月頃になると泣き方が強くなり、やがて夜泣きが激しくなる傾向にあります
また、このようなタイプの子どもは、音等の刺激に対して過敏に反応しやすく泣き続けることもあります
育児負担が大きく、愛着関係を築きにくいから、皆さん自身が精神的不安定になりやすいよ!
適切な対応の仕方
安心して過ごせるような環境調整を行い、根気強く関わる
子どもの気質は変わらないため、すぐに状況が改善されることは少ないです
皆さんだけで関わっても焦りや不安が子どもに伝わり、親子関係が悪化してしまうことがあるよ!
専門家に協力を求め、子どもの対応法を相談したり、子どもを預けて気分転換を図ることが大切です
相談することで、育児負担を共有でき、精神的にも想像以上に落ち着けるよ!
今からやるべきこと
子どもの行動を理解しにくいため、対応に悩み叱ったりする場面が多くなり、保護者との愛着関係が築きにくいです
そのため、早めに専門家に相談しながら対応しよう!
また、気質的な要因でも、年齢・育児環境や周囲からの働きかけによって変化がみられます
地城の子育て支援を利用しながら、子どもにあった接し方を工夫し「長い目で成長を信じて待つ」
視線があいにくい
子どもの状況
正常な発達
子どもは、7か月頃から両眼視が主となります
子どもはそもそも近眼であり、1歳前の視力は0.2に満たないです
保護者は子どもに近づき目を合わせることで子どもの要求や感情を把握できるようになります
気になる姿
子どもの感情を読み取るために、視線を合わせたくても、視線が合いにくい子どもがいます
適切な対応の仕方
身体障害の可能性を考える
追視(3か月頃)がありましたか?
実際に目の前で物を動かしてみたり、子どもの背後と面前で、それぞれ音を出して反応を見ましょう
この時期、先天的で重篤な視覚障害はすでに発見されているはずです
しかし、斜視等の見落としがあったり聴覚障害には気づいていない場合があります
聞こえの問題が疑われたら耳鼻科を受診しよう!
人への関心を確認する
大人のすることの模倣(9,10か月)があるか確認します
ハイハイする子どもを追いかけたり、子どもの動作を親がまねしてみせる等も、人との関わりを楽しく思うきっかけになることが多いです
日々の触れ合いを工夫する
日々の世話や触れ合いを通して保護者との関わりが楽しいものであることを体験させます
専門機関へ相談すべき目安
1歳を過ぎて、大人に対して要求の表現(手差し、指差し)がみられない場合,特定の大人との遊びを続けても変化がみられない場合には、専門機関へ相談しましょう
まとめ
今回は6~12か月児のコミュニケーションの気になる姿ついて解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の3点があります
この時期の発達についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください
・「うちの子は正常?6〜9か月児の発達」
・「うちの子正常?9か月〜1歳の正常な発達」
・「発達が「あれ?」と気になる0歳児の特徴」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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