周りの子と比べて口数が少ない気がする
運動神経が悪い?
お友達とうまく遊べない
などなど普段お子さんの発達について気になっていることはいくつかあると思います
このブログではお子さんの今の発達状態は問題ないのか、そして今後どのようにお子さんが発達していくのかを解説していきたいと思います
この時期の大まかな発達
より高度な運動能力や平衡感覚、指先の機能が発達します
質問によって知識を増やし、友達と場所を共有して遊ぶようになります
できること
・平均台を渡ることができる
・片足立ちから、ケンケンで前進出来る
・手すりにつかまり、足を交互に出して階段を登ることができる
・30cmくらいの高さから飛び降りられる
・後ろ向きに歩くことができる
・三輪車のペダルを漕げる
・箸が使え、衣服の着脱やボタンの掛け外しができるようになる
・現在、過去、未来の区別がつくようになる
・大人への質問がさらに増える
・絵本などのストーリーがわかるようになる
・数に興味を持ち、3までの数字がわかる
お子さんと比べていかがでしょうか?
この程度であれば楽勝♪と思われる方もいれば、「やば、、」と感じた方もいると思います
ここからは詳しい発達段階について説明していきます
発達の特徴
手助けを断り自分でやる
激しく自己主張をすることは少なくなり、他者を受け入れようとする気持ちが芽生えて、大人の手伝いをしたがるようになる
しかし、「自分でやりたい」という主張や、大人の手助けをしようとする態度は3歳になっても続きます
手先がうまく使えるようになってくるので、自分でやりたいことが増えてきますし、先を見通す力がついたことで、自分で考えた手順通りにやりたがるのです
自信が生まれる
これまで出来なかったのに、できるようになることが増えて「自分でできるんだ」という自信も生まれてきます
新しくできるようになったことは自分でやり通したいという気持ちが強くなって、大人が手伝おうとしても自分の意思で断るようになるよ!
このような「やり通そうとする姿」は大人の側からは反抗的に見えますが「どうせ出来ないくせに」のような子どもの頑張りを否定するような言葉かけは禁物です
子どもの意思を大切にした接し方をすることで自我の発達を支える
絵本のストーリーがわかる
3歳になって先を見通す力がついてくると「最後はこうなる」と結末を予測する力もついてくるので、絵本のストーリーが少しずつ理解できるようになります
物語の主人公は誰なのか認識でき、主人公に憧れて、これまで以上に物語の世界に入り込んだりするようになります
また、物語の主人公と自分を同一化することもよくあります
例えば主人公が予防注射をしたときに痛くても泣かなかったから、自分も注射のときに泣かないで我慢する、というように、物語に励まされたり、勇気づけられたりすることが、この時期の子どもにはしばしば見られます
指先の機能が発達
指先の機能が発達して細やかな動きが可能になり、絵画では丸の中に目・鼻・口らしいものを描いて、「顔」を表現し始めます
箸が使えるようになり、衣服の着脱も簡単なモノなら自分でできるようになります
ボタンの掛け外しは少し難しいのですが、大きめのものなら、時間をかければはめたり外したりできます
道具も上手に使える
道具の使い方も上手になってきます
始めにポイントを教えれば包丁で野菜を切ることが出来ますし、ノコギリをひくことやドライバーでネジを回すことができる子どもも現れます
意欲があることに挑戦することが手指をうまく使う能力を伸ばすことにつながる
手で物をうまく取り扱えるかどうかには個人差があり、注意力・集中力の持続の差によることも多いものです
楽しい遊びの中で手指の機能を育て、手の感覚によってモノの性質を学習できるようにしよう!
箸の持ち方
自分でできることが増えてくると食事の場面でも「大人と同じように箸を持って食べたい」という気持ちが生まれてきます
箸を使った食事に切り替える前にスプーンやフォークを親指・人差し指・中指の3本で支える「移行持ち」で正しく持ち、使いこなしているかを確認
それが出来ていないうちに箸を持つとうまく使えないためにイライラするばかりで結果として「握り箸」になってしまいがちです
一度不適切な持ち方が身につくと、容易には直せないよ!
遊びを通して習得
箸をうまく使えない子や指先の力が弱い子に対しては、遊びの中に箸でつまむ練習を取り入れましょう
フェルトやスポンジなどでつまみやすいものを作り、それを箸で摘んで皿から皿に移すなど、遊びながら楽しく行います
食事の際に、適切でない持ち方を目にしたときには、必ず笑顔で手を添え、持ち帰るように導きます
正しい持ち方が定着するまで繰り返し援助することが大切
食事を楽しい場面に
好き嫌いがはっきりする時期だけど、嫌いなものを少量でも食べられるように継続して励ましていこう!
一番嫌いな食材でなく、少し苦手意識のある程度のものから始めることがポイントです
一口から挑戦し、食べれたらしっかり褒め、自信がつくようにしよう!
気をつけたいのは、食事のひと時を嫌な時間にしないこと
どうしても食べられない場合にはその食材だけを取り分け、
「これは残してもいいから、他のおかずは食べれるようにしようね」
と伝えるなど、関わり方を工夫します
嫌いな物を無くすことにこだわりすぎると、食事を苦痛に感じる子も出てきます
食べる喜びを知ることは何よりも大切です
一緒に食事をしてその子が苦手な食材を美味しそうに食べる姿を見せよう!
着替えは立って行う
着替えの途中で他のことに気を取られて手が止まる子には「次はどうするのかな?」と声をかけて促します
ズボンなどの脱ぎ着は床に座り込まず、立ったまま行う習慣にするとバランスを取る練習にもなるね!
まだ片足立ちが不安定な場合は座って着替えさせましょう
登園時に大泣きする
3〜4歳の新入園児には、不安や緊張が原因で、おもらしやチック、吃音などさまざまなトラブルが表れることがあります
それを防ぐには自分の感情を思いっきり外に吐き出させることが大切
子どもは「泣く」ことで自分を表現するものであり、登園時に大泣きするのは、保護者と別れるのは嫌だという悲しみを、精一杯表しているのです
これは保護者との間にしっかりとアタッチメント(愛着)が形成されている証拠であり、慣れてくれば元気に園生活を送るようになります
それまでは、強引に保護者から引き離したりせず、幼稚園などで可能であれば園に一緒にいさせてもらうことも考えよう!
自分の要求を受け止めてもらえると子どもは安心し、園生活の楽しさがわかるようになります
保育者との間に新たな信頼関係が生まれると、保護者と別れても我慢できるようになる
日常生活で「数の体験」をする
この時期には3までの数字がわかるようになります
日常生活では数を学習する機会が多くあります
コップやボールなどの数を一緒に数える体験をたくさんしよう!
数への興味は楽しみながら育てていきます
排泄の自立が遅れてもOK
生理機能が発達して、3歳前には大体おむつが外せるようになります
しかし、中にはトイレトレーニングがうまくいかないなどの理由で3歳になってもオムツを外せない子もいます
また、環境の変化や外部気温などの影響によって、排泄が自立していても失敗する子もいます
排泄の自立が遅れている場合は、おしっこがしたくなったら知らせるように言い、トイレに連れていきますが、排泄後の報告が多い場合には、生活の節目でトイレに誘います
そして、トイレで排泄する経験を重ねることで、予告できるように導きます
一人称を使う
自分のことを「〇〇ちゃん」のように使っていた子が、この頃から「僕」「私」というようになります
自分の姓名や性別、年齢だけでなく、身近な人の姓名や性別もわかってきます
行動の正当化が始まる
興味の広がりと同時に、大人への質問がどんどん増え、聞くことを面白がりますが、自分自身の言動にも根拠が必要なことに気づいていきます
例えば、触ってはいけないと言われていた花に触り、花が散ってしまったときには
「だって、僕何もしてないのに勝手に花が落ちたんだよ」
などと自分の行動を正当化しようとするようになります
このような正当化は、子どもが成長した証拠です
否定せずに受け止め、子どもに寄り添ってから「なぜいけないのか」を説明することが大切
現在、過去、未来が区別できる
3歳を過ぎる頃から、「遊園地、行ったよ」「今度、おばあちゃんちいくの」のように、過去の出来事や将来の予定について話せるようになり、現在・過去・未来の区別ができるようになります
抽象語を理解
また、抽象語の意味の理解もできるようになります
例えば、果物、食べ物、動物のような集合を表す抽象語の示す具体物を理解し、「好きな果物は何ですか?」という質問に「バナナ」と答えられます
「どうして?」を繰り返す
2歳代後半からはじまった質問は、さらに回数が増えてきます
「どうして手を洗うの?」「どうしてピーマンを食べるの」
などと繰り返し聞きながら、子どもは他人の考えを知り、それを自分の中で整理しようとしているのではないかと考えられています
質問に対しては、子どもに理解できる範囲で、正しい原理や理由を説明する
例えば、先程の質問に対しては
「手にはバイキンがいっぱいついているからよ」「ピーマンを食べないと大きくなれないからよ」
のように答えると、3歳児も納得できるでしょう
物事を素直に受け止めるのは良いことですが、不思議に思うことがなければ知的な発達もありません
「どうして?」と疑問を持つことで探究が始まり、子どもの知性は急速に伸びていきます
質問攻めにあうと返答に困ることもあるけど、できる限り対応しよう!
落ち着きがない
何をしても長続きせず、落ち着きがない様子は年齢が低い子によく見られます
好奇心旺盛で周囲の色々なことに興味を抱き、すぐに確認したがります
いつもソワソワしている印象を受けるけど、これも知的な発達によるものだよ!
ただし、発達の遅れや病的な原因(多動性障害、自閉症など)によって落ち着きのなさが見られることもあります
また、家庭での生活リズムの乱れなどから落ち着きがなくなることもあり、原因別に対処する必要があります
病的な原因や環境的な要因がない場合には、玩具などを一度に与え過ぎると、一つのものでじっくり遊ばなくなる傾向があります
集中して遊びに取り組める環境を整えるには、その子が興味を占めるものは何か十分に理解しておくことが大切
「好き」「嫌い」が出る
この頃から、物や人に対する好みが明確になり「好き」と「嫌い」を主張し始めます
「これが好き」というこだわりが強い場合は、対応が難しいこともありますが、物事に取り組む意欲は「好き」という気持ちがあってこそ、高まるものです
「好き」という気持ちはできる限り大切にしよう!
中には、「好き」をうまく表現できない子もいますが、いつも同じ玩具で遊んでいる様子が見られたら
「〇〇ちゃんは、これが好きなのね」
と声をかけましょう
繰り返し言われると、その玩具に惹かれる気持ちと、「好き」という言葉が子どもの中で結びつき、
「このおもちゃが好き」
という意識がはっきりするようになります
一人遊びばかり
一人遊びは自分で考えて行動する自主性を育て、何かに強く集中できる時間であり、創造性や知性の発達にも役立つ
「一人遊びはコミュニケーション力が身につかないのでは」
と心配する必要はありません
そのうち、同じ遊びに興味を持つ子どもが周りに集まってきて、仲間同士での集団遊びへと自然に発展していきます
焦らずゆっくり見守ろう!
子どもとの遊び方がわからない
まず、保護者自身が子どもの活動に興味を持ち、その内容を楽しむことが大切
自分が興味を持たなければ、子どもの遊びをみて「すごい!」と感じることは出来ないのです
子どもとうまく遊べない時はぜひ子どもの遊ぶ様子に興味を持って観察してみてください
きっと「すごい!」と感動することが見つかるはずです
まず、「子どもと遊んであげている」とか、「自分がリードしなければ」という意識は忘れよう!
例えば、砂場で新しい遊び方を子どもが発見したら、一緒にやってみて、楽しさを共有します
また、保護者が楽しい遊び方を考えたら、それを子どもに教え込もうとするのではなく、紹介する・提案するという気持ちで紹介します
遊びの場では子どもと対等の立場になり、ときには保護者自身が子どもから教わる気持ちで楽しむことが大切
話始めに言葉がつかえる
幼児の「どもり(吃音)」は、脳性麻痺などの気質性障害による場合もあるが、多くは心理的なものが原因で約7割は就学前に消失するものと言われている
例えば、話したいことがたくさんあるにもかかわらず、言語表現力が十分発達していないためにうまく伝えられず、ストレスを感じてどもってしまうことがあります
このような場合は、大人が気にして
「もっとゆっくり話してごらん」
と言ったりすると
「またうまく話せないのではないか」
と子どもは余計不安になります
意識するとますますひどくなることがあるから、子どもがどもっても気にせず、ゆったりと落ち着いた態度で聞いてあげよう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お子さんの成長は個人差がとても大きいです。
ただ、不安であればかかりつけ医や最寄りの保健センターなどに相談してみるのもいいと思います。
今回は3歳児の発達について大まかに説明していったため、また何か気になる点があれば個別で質問いただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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