お子さんの行動に違和感を感じたことはありませんか?
発達障害も心配だよね!
その行動を見逃してしまうと、状態が悪化してしまう可能性があります
この記事では、お子さんの気になる特徴と対応のポイントを解説していきます
不思議な行動
どうしてその行動をするのか
「不思議な行動」や「理解しがたい行動」をとる子どもがいます
小さいうちは多くの子どもが「不思議な行動」や「こだわり」に近いくせをもっています
「理解できない行動」があるからといって、全部が心配、全部が問題なわけではないよ!
対応のコツ
個々の「理解しがたい行動」に惑わされることなく、
- 生活をしっかりつくりあげてゆく
- 生活リズムを整える
- からだを使った遊びに十分つき合う
という基本方針で対処してください
たとえば「目が合わない」という細部に注目し、「目を合わせるように」と、その部分だけを直そうとしても効果は上がりません
生活世界がひろがり、神経機能がレベルアップすると、自然に「不思議な行動」は減ってゆくものです
心配しすぎずに「ようすを見る」(時間経過による変化を追う)のも大切
コミュニケーション力がない?
痛くても親を求めないのは愛着不足?
「痛いはずなのに、お母さんを求めないのは、お母さんの受け入れが悪いせいでは?」と情緒的・心理的に考えるは良くありません
「痛みの感じ方が弱いから、お母さんを求めないですむのではないか」と、神経学的・生理学的な理解の仕方で見てみましょう
呼名反応の確認の仕方
「名前を呼ぶと反応する」は「はーい」と返事をすることや、振り向くことだけではありません
声は出さないけれど、動きが止まる(背中で返事)とか、チラッと目を合わせてニコッとするとか、持っているオモチャを投げつけるとか、いろいろな返事の仕方があります
呼んだ時の小さな反応にも気づけるようによく観察しよう!
逆手バイバイは要観察
「バイバイ」には、いろいろな表現があります
「正しい形」にとらわれないで、その子なりのバイバイの仕方を読み取ろう!
バイバイの手のひらの向きには必ず注目しましょう
発達の一時的な問題として消えてゆくこともありますので、このことだけを取り上げて必要以上に心配することはありません
しかし、人と楽しく遊ぶ機会をひろげつつ、注意深くフォロ一する必要があります
一般の子で、バイバイの手のひらの向きが逆さまになる子はほとんどいないよ!
視線の合いにくさは要観察
「視線の合い方」は、発達上の問題の大きな手がかりです
「目は口ほどにものを言い」のことわざもあるように、人は感情交流の多くを目を通じて行ないます
一般の子で、視線が合いにくいということはあまり考えられないよ!
「子どもの好きな乱暴な遊びをたくさんしてあげる」ことが、関係改善の糸口になることがあります
実際に、抱っこしてグルグル回したり、ユラユラゆすぶったり、乱暴な遊びをたくさんした後には、よく目が合うようになります
もっと知りたい方は「人に触られることを嫌がる、目が合わない子への対応のコツ3選」の記事を参考にしてください
遊び方
遊び方で何がわかる?
遊び方を通じていろいろな点を観察します
「おもちゃでの遊び方」では知的な発達の様子を見ます
遊び方を展開していけるのは、まとまった思考が可能になってきている証拠だね!
発話が少なくても、内部に「ことが」かたくさん蓄えられていると考えてよいでしょう
同じ行動を繰り返す遊び
パターン化した遊びとは、ミニチュア野菜をお鍋に詰め込めるだけ詰め込み、一杯になるとあけてまた詰め込む、などを延々とくり返し、次への発展が見られないような場合です
それを遊びとして楽しんでいるのかもしれませんが、少し積極的に介入して、新しい遊びに誘ってみましょう
今回の場合なら、ガス台を持ち出して「グッグツ煮よう」と誘ってみるなどもいいですね
感覚刺激を楽しんでいる
たたく、振る、なめる、などの感覚刺教だけの遊びは、発達初期の行動であり、1歳6か月以降に出てくる行動としては幼いといえます
また、こういう感覚遊びは一種のこだわり行動であることもあります
ただ並べて遊ぶ
バットは本来「ボールを打つための道具」ですし、ミニカーは「自動車のかわりにして、ブップーと走っているところを想像しながら遊ぶ」オモチャです
ところが、バットもミニカーもただただ1列に並べるだけしかしない子どもがいます
そのものの「意味」をとらえることができず、その形や色や模様といった本質的でない要素に注意が向いているね!
並べる以外にも、クルクル回す、トントンたたくなど、決まりきった用途にしか使いません
一人遊びが多い
一緒にかかわって遊べるかどうかは、対人関係のひろがり、外界への興味と関連して、大事なポイントです
中には、性格的にマイペースで、自分だけで遊ぶのが好きな子どももいるよ!
そういう子は「かかわれない」のではなくて「かかわるのが好きではない」のです
成長につれてだんだんに「(好きではないけれど)かかわりを拒否はしない」というふうに変化していきます
この場合は、あまり問題視しないで、長い目で見守ろう!
人の介入を好まず、ひとり遊びが多く、しかも他の項目でもいろいろと気になる行動が多い場合は、注意深くフォローしましょう
対応のコツについてもっと知りたい方は「人と関わらず、いつも一人な子への2つの対応のコツ」の記事を参考にしてください
興味が転々とする
他のオモチャ、他の場面でのようすを併せて観察しておきましょう
たとえば、お母さんと2人になると落ち着いて絵本を読んでもらったりできるのであれば、知的な遅れとか多動といったことは考えなくてもいいかもしれません
見立て遊びをする
たとえば、バットはボールを打つための棒であって、ゴミを吸い込むための棒ではありません。
でも子どもは、ここにある棒(バット)に、ここにはない掃除機の棒(パイプ)のイメージを託して、押して歩いたりして遊びます
それが見立て遊びだね!
それは、「アメ」ということばを聞いて、今ここにアメがなくても、あの甘いアメを思い起こすはたらき、つまり、「アメということば」に、「アメのイメージ」を託すという、ことばのはたらきに非常に近いものです
見立て遊びや「ふり」は、知的な発達やことばの発達をを推測する上で重要なポイント
指さし
「指さしができる」が表すこと
指さしは、わかっているようでわかっていない部分の多い行動だね!
指さしはふつう生後9か月〜1歳までの間に、できるようになります
そして、指さしの出現と前後して、言葉を言えるようになります
指さしはことばの前ぶれとして重要な意味を持つ
指さしの種類
指さしはその用途によっていくつかの種類に分けられます。
定位 | 「あれっ!」と見つけたことを教える |
要求 | 「あっち」へ行きたいときに、そちらをさす |
叙述 | 「あそこに犬がいる」と教える |
応答 | 「おめめどこ?」と聞かれて、目をさす |
指でさした方を見ない
中には、おとなが飛行機などを指さすと、指がさしている方向をではなく、指そのものを見てしまう子どもがいます
これは外界の意味理解についての障害があるかもしれないから心配だね!
手全体でさす
指1本だけではっきり指さしができるようになる前に、手全体でさすような時期、何かをさしてはいるようなのだけれど、はっきりはわからない、というようなことが見られます
手指機能の分化が進むと、きれいな指さしができるようになるよ!
クレーン現象
クレーン現象といって、してほしいことがあるときに、相手の顔を見たり、声で要求したりするかわりに、相手の手をじかに持って目的物を取らせようとすることがあります
クレーン現象は、発達上に問題を持っている可能性が高いことを暗示する行動
主として自閉症児に見られますが、一般の子どもの場合にも、8か月~12か月ころに一過性に見られることがありますが、ことばが出てくるころには見られなくなります
まとめ
今回は子どもの気になる行動について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の3点があります
気になる行動は発達障害の可能性もありますのでもっと知りたい方は「自閉症と関わり方のポイント6選」の記事を参考にしてください
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました