知らなきゃ危険な赤ちゃんとママのための電磁波

テレビ・冷蔵庫など生活家電や、スマートフォン・パソコンなど電子機器は、私たちの生活に欠かせない道具です

こうした機器類が発する電磁波の健康影響について、ネットなどで真偽があやふやなまま、健康へのリスクが取り沙汰されることがあります

電磁波はもともと自然界に存在するものですが、目に見えないこともあり、とりわけ健康への関心が高まる妊婦さんや子育て中のママ・パパは漠然とした不安を感じることもあるでしょう

一方、WHOが20年以上にわたって電磁波の健康への影響について検証し、安全性を確認していることはあまり知られていません

きちんと根拠の示された正しい情報を知ることは、漠然とした不安を解消することにつながります

この記事では、WHOの研究成果を元に各専門家の知見を元に、妊婦さんや赤ちゃんの健康と電磁波との関連について解説します

カバさん
カバさん

安全・安心で、快適な妊娠・出産・育児期の暮らしに役立てていこう!

この記事がオススメな人

・妊婦/妊娠を考えている人
・電磁波について知りたい人
・電磁波の影響が心配な人

電磁波とは

「電界」と「磁界」が存在する空間を「電磁界」と言い、これらが電気のエネルギーの波として伝わることを「電磁波」と言う

電磁波が波で波の伝わっている空間が電磁界、つまり「電磁界は波のある海」というイメージです

電磁波は電気を使えば発生するもので、テレビやラジオの電波もその一つです

また、電磁波は元々の自然界にあるもので、太陽光・赤外線もすべて電磁波の一種です

太陽の元で暮らし、様々な電気製品に囲まれている私たちは「電磁波の中で生活している」と言えるでしょう

電磁波の性質

・電気が流れている時だけ発生
・発生源から離れるにしたがって、急激に弱くなる

電磁波の種類

電磁波は周波数によって大きく3つの種類(低周波・中間周波・高周波)に分けられます

低周波家電製品や送電線
中間周波IH調理器
高周波携帯電話やWi-Fi

低周波

周波数が300Hz以下の電磁波を低周波と呼んでいます。
家電製品や送電線がこれに該当します

家電や送電線からの健康被害

家の近くに送電線があったり、仕事でパソコンを使ったり、朝晩ヘアドライヤーを使用したり、低周波の電磁波を浴びる機会が多いと健康への影響が気になるかもしれません

しかし、これらが発する電磁波が健康に影響を与えるとは考えられていません

中間周波

周波数が300Hzから1000万Hzを中間周波の電磁波と言い、IH調理器などはこの電磁波を発生させています

交通系ICカードや盗難防止ゲートなども中間周波の電磁波を発しています

IH調理器を使っても大丈夫?

健康への影響を考えるときに重要なのは電磁波の強さです

IH調理器の電磁波は国際的なガイドライン値よりも低く設定されており、健康への影響はないと考えられています

高周波

周波数が1000万Hz以上の電磁波を高周波と呼んでいます。
スマートフォンやWi-Fi、電子レンジなどは高周波の電磁波を発しています

妊婦がスマホや電子レンジを使っても大丈夫?

ネット上などで、スマートフォンやWi-Fiを使うと「脳腫瘍になる」「胎児の発育に影響がある」や「電子レンジに近づくと危ない」など、誤った情報が流れることがあります

カバさん
カバさん

実際には、スマートフォン、Wi-Fiが発する電磁波は非常に低いレベルで、健康への影響があるとは考えられていないよ!

携帯電話の潜在的な健康リスクを評価しようと20年以上にわたって数多くの研究が行われてきましたが、いずれも健康影響を否定しています

WHOは総合的な評価として、携帯電話、Wi-Fiから発せられる電磁波について「いかなる健康影響も確立されていない」としています

電子レンジは理論的に携帯電話とほぼ同じ周波数の電磁波を非常に強く発生させて調理を行いますが、WHOは、家庭で実際に使用している電子レンジからの電磁波が影響を及ぼすことはなく、電子レンジで調理した食材の成分が健康に影響を及ぼすこともないとしています

電磁波の影響

体への作用

電磁波は私たちの身近な存在ですが、普段の生活環境では存在しないような極めて強い電磁波を浴びると、低周波では神経が刺激され、高周波では体温が上昇するなどの「短期的影響」があることがわかっています

体への作用

・体に蓄積される
・遺伝子を傷つける力はない

カバさん
カバさん

普段の生活環境の電磁波であれば、たとえ電磁波を長い時間、頻繁に浴びても、人への影響がないことが科学的にわかっているよ!

胎児への影響

妊婦さんや子育て中のママ・パパの中には、長期的に電磁波を浴びると赤ちゃんの発育に悪影響があったり、流産や早産につながったりするのではないかと不安を感じる人もいるでしょう

ネットなどで、そうした情報を見かけることもあるかもしれません

カバさん
カバさん

普通の生活環境で長期的に電磁波を浴びても健康への影響はないよ!

WHOは1996年から国際電磁界プロジェクトを立ち上げました

そこのホームページでは「通常の環境レベルの電磁界暴露によって、流産、胎児の奇形や発育不良、先天性の病気などが生じるリスクは増加しない」としています

低周波と小児白血病

病気と電磁波との関連を調査した疫学研究で、低レベルの電磁波を浴びると小児白血病が増える関連性が示されたものの、これを裏付ける動物研究の証拠は見つからず、関連性のメカニズムも不明との結果が出ています

WHOの総合的評価

電磁波との関連性では「小児白血病に関する証拠は因果関係と見なせるほど強いものではない」と結論づけている

電磁過敏症

非常に低いレベルの電磁波でも、これを浴びると頭痛・目眩・吐き気・皮膚がヒリヒリするなどの症状が出る「電磁過敏症」の人がいます

WHOは症状を訴える人がいることは確かだが医学的診断基準はないこと、また、その症状の発生が電磁波を浴びたことと関連する科学的根拠が無いことから、「生活環境」「ストレス」「電磁波の健康影響を恐れる気持ち」が原因ではないかと説明しています

電磁波の影響を最小限にする方法

電磁波の強さを知る

健康への影響を考える上で重要なのは電磁波の強さです

普段の生活環境にある電磁波は国際的なガイドライン値よりもかなり低いことがわかっています

しかし、家の近くに送電線があって不安だという人は、電磁波測定器の貸し出しを利用したり電力会社に相談してください

カバさん
カバさん

生活する場所の電磁波の強さを知ると安心できるね!

発生源から距離を取る

電磁波は発生源から距離が離れると、急激に弱くなる性質があります

WHOは、低減対策は「不要」だとしていますが、それでも不安な時は以下のような工夫をするのもいいでしょう

低減対策方法

・室内の電磁波が弱い場所で睡眠する
・電気毛布を使用する時は就寝前までに寝具を温めて、就寝時にはスイッチを切る
・ハンズフリーを使って携帯電話を身元から離す

電子機器を適切に使用する

携帯電話(スマートフォン)やパソコンなどは私たちの生活になくてはならないものとなっています

こうした機器類の発する電磁波は健康への影響を及ぼさないレベルに制限されています

ただ、長時間の使用の影響は、より広く考える必要があります

例えば、赤ちゃんとママ・パパの触れ合う時間が減ったり、妊婦さんの眼精疲労や睡眠障害に繋がったり、子どもの心身の発育や家族の健康に多様な影響を与えます

注意点

・幼い子どものスマートフォンの使用は慎重に判断する
・スマートフォンなどの寝室での使用や日中の長時間の使用を避ける
・スマートフォン画面の明るさを調節する

まとめ

今回は電磁波について解説してきました

この記事を2つにまとめると、

まとめ

①WHOは「電磁波による健康への影響は確認できない」
②極力電磁波を避けたい人は、強さを知る、発生源から距離を取る、電子機器を適切に使用する

妊娠中の生活についてもっと知りたい方は↓の記事を参考にしてください

・「妊娠中の食生活と胎児の成長
・「スタイルの良さが妊娠の悪影響になる理由

この記事がお役に立てれば嬉しいです

最後までご覧いただきありがとうございました

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