健診で発達の遅れを指摘された
同月齢の子と遊ぶ機会がなかなかないけど、うちの子の発達は正常なの?
など現段階の子どもの正常な発達について疑問を持たれている方は多いのではないでしょうか
この記事ではお子さんの今の発達状態は問題ないのか、そして今後どのようにお子さんが発達していくのかを解説していきたいと思います
大まかな発達状態
体の動きはますます活発になり、言葉でのやりとりができるようになります
「自分のもの」という所有意識も強くなります
できること
・歩く距離が長くなり、速歩きや小走りなどの変化がつけられる、ジャンプができる
・人差し指と中指でVサインができるようになる
・30〜50語前後の言葉を使える。2つの単語を繋げて2語文を話し始める
・要求する時に言葉を使う
・名前を呼ばれると「はい」と返事ができる
・鏡に映る自分を自分で認識できる
・自我が芽生えて「自分で」と自己主張し始める
・「自分のもの」に執着して独占したがる
いかがですか?
大まかな紹介のためわからないこともあると思います
ここから、細かな発達について紹介していきますね
運動発達
歩く方向や速度に変化がつく
この頃になるとほとんどの子が歩けるようになるね!
1歳頃から歩き始めた子どもは、足取りがしっかりして転ぶことが少なくなり、歩く距離が長くなります
方向変換や速度調節も徐々にできるようになり、早歩きや小走りなど歩き方に変化をつけることが可能になります
歩き始めの頃は、段差の上りより下りの方が難しかったのですが、2歳近くには、どちらも上手にできるようになります
できる動作が増える
手指操作では、力の入れ方や方向を調節できるようになり、ボールを投げたり積み木を3〜5個程度積み上げたりできます
音楽に反応する
気に入っている歌がある子は、それを聞いた時に、不明瞭ながらも言葉を真似て歌うようになるよ!
リズム感もついてきて、音楽に合わせて全身を動かし、踊るような仕草をする子もいます
動きを褒めると得意になって何度もやります
精神発達
大人との衝突が増える
「自分はこうしたい」という気持ちがどんどん強まりそれを実行に移すだけの行動力もあるので、大人の考えや指示に従わなくなってきます
大人と衝突することが多くなるので、扱いにくくなる時期だね!
「これとあれ、どっちがいい?」と判断を委ねられることで、気持ちの切り替えや立ち直りができるようになります
自己主張が明確
自我が芽生えてくると、はっきりした自己主張が始まる
それまでは「ご飯にしましょう」などの指示に比較的素直に従っていた子が「いや」「やだ」と拒否をし、逃げていくようになります
それなのに、「じゃあ先に食べるからね」と言うとすぐに「だめ」と戻ってきたります
このような行動には、大人から一方的に指示されるのではなく、自分で判断したい、大人の言いなりになりたくないという意思が存在しているよ!
自分の意思で決めたいと言う訴えが「いやだ」と言う距離なのです
「イヤ」への対応の仕方
このような反応や拒否を
「嫌じゃないでしょ」「いけません」
と無理に抑え込んでしまうと自我を形成する意欲が育たなくなってしまいます
「そう、嫌だよね、遊んでたんだものね」
といったんは子どもの気持ちを受け止め、
「これからはご飯だからおしまいにしようね」
と気持ちを切り替えるように促したり、具体的にどうしたいのか聞いてみるようにしましょう
2語文が使える
大人の言葉かけなどから言葉を覚え、急速に発語が増えていきます
自分から使える言葉は30〜50語前後で、語尾の上げ下げで肯定や疑問を表す事ができます
それによって、言葉でのやりとりができるようになり、要求なども、言葉を使って行うようになります
咄嗟に適切な言葉を口にすることは、まだ難しいよ!
2歳前後になると「ワンワン、いた」のように2つの単語を繋げた「二語文」が使えるようになります
自分の好きな物に執着
自己認識が強くなってくると、自分の持ち物と友達の持ち物を区別し、自分のものに執着するようになります
この執着は、物に対してだけでなく、自分の好きな場所や人にまで及び、次々に自分の物にしたがります
その結果、物の奪い合いが日常的に起こるよ!
玩具などを全て「自分のもの」と主張して独り占めしている子に、友達に貸してあげるように言っても聞き入れないのは普通のことです
まず独占したがる子の思いを受け止める
要求を認められると、友達にも分けてあげようという気持ちが生まれてきます
衣食住
食べられる食品を増やす
自己主張が始まる時期なので食べ物の好き嫌いを言い始めますが食材そのものが嫌いとは限りません
調理方法を工夫して、味付けを変えたり、滑らかな食感にしたりすると、喜んで食べることもあります
苦手な食べ物でも促されると子どもは努力して食べようとします
まず一口から始め、励ましながら食べられる食品の種類を増やしていこう!
着脱しやすい服で達成感
子どもが自分で着替えたがっても着脱しにくい服では、かんしゃくをおこしかねません
着替えをしやすい服を選び、自分でやろうとする気持ちを育てていきます
そのためには、まず1度「着替えられた」という達成感を味わう事が必要です
Tシャツなら、襟ぐりが大きく伸縮性のある素材のもの、ズボンならホックやファスナーがなく、胴回りにゴムが入ったものが適しています
ランニングシャツは着るのが簡単そうだけど、大きな穴が3つあるので意外に難しいよ!
排尿後のスッキリ感
生活の節目でトイレに誘うことを行います
タイミングよく排尿できた時は、子どもの目で尿を確認させ、「チッチ出たね」と言葉をかけます
このようにすると子どもは膀胱の感覚(排尿感)・視覚・聴覚という3つの感覚で排尿を確認できるようになります
自分から尿意を知らせるようにするには、膀胱がいっぱいになった時の感覚と、排尿後のスッキリした感覚の違いを認識することも必要です
トイレに誘うタイミングをギリギリまで待って、その違いがわかるようにするとやがて自分から予告できるようになる
テレビ
幼児向け番組から流れる音楽にも反応を示しますが、テレビには子どもの反応に合わせた働きかけがありません
その子がテレビに何か語りかけてもテレビはその子に何も返してくれないね!
この時期はやりとりのキャッチボールが大切です
テレビを見せる場合には保護者が必ずそばについて、心を込めた言葉かけや発達を促す働きかけをしましょう
困りごとへの対応
動きたがらない時期は抱っこ
体を動かそうという意欲を育てるために、外で積極的に遊んだり、散歩に出かける
毎日外で遊ばせるのは手がかかりますし、散歩に出かける場合、歩き始めたばかりの子はよそ見をしたり座り込んだりして時間がかかります
それでも自分でしようとする気持ちを大切にして、子どもが興味を失わないようにしましょう
2歳近くまでは大人にしがみついたり、抱っこするまで大声で泣いたして動こうとしないこともありますが、大人のそばを離れないのは幼い頃だけです
そのうち抱っこを嫌がって一人で動き回るようになるので、幼い間はしっかり抱っこして、十分にスキンシップを行おう!
指しゃぶりはしてても良い
指しゃぶりをしていても自然となくなっていく事が多いです
1日中暗い表情で子どもが指を吸っている場合は、関わりが不足している可能性がある
また、いつも不安を抱いていることが原因かもしれません
それならば楽しい生活を送れるように工夫しましょう
楽しい生活を送れる工夫
笑えば、口を大きく開けようとして指を口から出すでしょうし、興味を惹く玩具があれば指を口から出して触ろうとするでしょう
抱っこを求めれば両手を差し出します
手遊びをすれば手は口に行きません
指を口から出したくなるような環境を作る事が大切
しかし、この時期はまだ無理に指しゃぶりをやめさせる必要はない時期です
指しゃぶりが本人にとっての安心材料となっていることもあります
無理にやめさせると、他の安心材料を求め、頭打ちなど他の問題行動を始める子もいるよ!
徐々になくなっていくようにしようという意識だけ持ってもらえれば大丈夫です
この時期の遊び
・ボール投げ(両手投げの方が難しい)
・ボール蹴り(かなり難しい)
・シール遊び(シールの端を折っておくと、台紙から剥がしやすい)
・粘土遊び(感覚や機能を育てていく)
・手遊び(動きを大きくしたり、小さくしたり、速さに変化をつけて楽しく遊ぶ)
・再現遊び(食事のシーンなど子どもの好きな生活場面を保護者が再現してみせる。具体的に丁寧に演じるのがポイント)
まとめ
いかがでしたか?
お子さんの成長は個人差がとても大きいです
ただ、不安であればかかりつけ医や最寄りの保健センターなどに相談してみましょう
今回は1歳7か月〜2歳児の発達について大まかに説明していったため、また何か気になる点があれば個別で質問いただければと思います
最後までご覧いただきありがとうございました!
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