お子さんの不器用さに悩んでいませんか?
他の子と比べてできないことが多い..
発達障害も心配ですよね
この記事では、運動発達を伸ばすためのかかわり方のポイントを解説していきます
丸が書けない
子どもの状況
この時期は、クレヨンやペン等を持っていろいろなものを書きたがる時期だね!
しかし、クレヨンやペンを使うためには以下のことができないといけません
- 指先できちんとクレヨンやペンを握りながら、手首をうまく使う
- 手首や指先を思い通りに動かす
- 落ち着いて、真似をして書いてみよう、という関心がある
丸が上手に書けない場合、食事の場面でスプーンや箸をうまく使えない、口に運べない等、手先の不器用さがみられる場合があります
書けない要因
- 筋力の弱さ
- 集中力のなさ
- 他者や書くことへの関心の低さ
対応のポイント
用具を見直す
手首の使い方やきちんとクレヨンやペンを握れているかを観察しよう!
細いクレヨンやペンではうまく握れていない場合は太いものにしてみます
また、薄い紙では紙が動いてしまったり、ズレやすくなったりするので、画用紙やスケッチブックのような厚みのあるものを用意する等、書きやすい状況を設定してあげることが大切です
楽しめる工夫をする
まずは好きな書き方や興味を引きそうな点や線を書いてみます
なぞってみる等、描くことが楽しいという経験をすることが大切です
線を書いた上に車や電車を走らせてみるなどの展開があると集中して楽しめる場合もあります
手先だけでなく、全身を使った遊びもとても大切だよ!
手先が不器用
気になる姿
- ボタンがけができない
- はさみを上手に使えない
- 箸を上手に使えない
- 蛇口をひねって水を出せない
- キャップを開けられない
- 折り紙を折るのが下手等
このような子どもは、身体をうまく使いこなせないことが要因として考えられます
しかし、何度も同じ失敗を繰り返す、教えてもできない等から周囲が怒ってしまったり怖い表情で見ていたりすると、
子どもは“やってもいいことがない” “楽しくない…”
とやる気をなくしてしまうこともあります
対応のポイント
生活動作から取り組む
身辺自立を生活の中で意識した関わりをする
生活の中でたくさん手や身体を使いましょう
できないからやらせないでいるというのではなく、経験をしておくことが大切!
しかし、教えてもうまくなるのに時間がかかる場合が多いです
スモールステップで段階を踏んで長期的に取り組みましょう
ただし、無理強いは避けよう!
保育園に通っている場合等は、家と保育園が一緒のやり方で関わると子どもも混乱なくできます
全身運動を取り入れる
また、手先が不器用な子は転びやすい、三輪車がこげない、お遊戯や体操を音楽に合わせてやることが苦手等の場合があります
手先の事ばかりをやるのではなく、全身を使って身体をうまく使いこなせるような運動も必要です
褒めて伸ばす
手先が不器用、身体の使い方が不器用な子は、周囲からいい評価をしてもらえることがあまり多くありません
何事にも消極的になりがちだよ!
また、静かな子どもだと集団の生活に入った時には、気付いたら取り残されている・・ということになってしまいます
できていないところを指摘せずに、できたところを褒めてあげながら関わることが今後の成長発達にはとても大切になります
見守り、できた時はたくさん褒める
また、前に一度できたからといって、次の時にも必ずできるとは限らないので、根気よく関わることが必要です
対応についてもっと知りたい方は「不器用で製作など手先の作業が苦手な子への2つの対応のコツ」の記事を参考にしてください
発音が極端に不明瞭
子どもの状況
3歳になるとお話が上手になったなと思う一方で気になるのが発音だね!
子どもが一生懸命話をしても、聞き取りづらい、何を言いたいのかわかってあげられないと心配になりますよね
要因
- まだ未発達な発音に関しての不明瞭さ
- 小帯短縮(舌を出すとハート型になる)、口蓋裂等、口腔内の問題
- 副鼻腔炎等で起こる鼻づまりやアデノイド(咽頭扇桃肥大)で口がいつも開いている状態のため構音がうまくできない
- 耳の聞こえが悪い
- 言葉を話すのに必要な筋をうまく使えない
対応のポイント
会話を楽しむ
どの場合であっても、発音しやすい擬音語を入れて子どもが模倣しやすい会話を楽しみましょう。
(例:“ジャー”ってお水いっぱいかけたね。“ドーン”ってお友達にぶつかっちゃったね。等)
子どもが話したことを一つひとつ「違う!」等と否定したり言い直さない
「そうだね。~だね」と言い直してあげる等、会話が楽しくなる関わりをすることで子どもが「話をすることが楽しい」と感じられるようにすることが大切です
鼻が要因の場合
鼻詰まりやアデノイドがある場合は、中耳炎や長期間鼻づまりが続く等をして発音が不明瞭になることがあります
アデノイドなら、ひどいいびきをかいたり、時には睡眠時無呼吸発作を起こしたりすることがあります
このような時、口で呼吸するために、常に口が開いている状態になり、上手に発音することが困難になります
早めに耳鼻科を受診しよう!
耳が要因の場合
耳の聞こえが悪い場合は、上手に音を聞き取れないために発音も不明瞭になることがあります
筋緊張が弱い場合
鼻づまりもないのにいつも口が開いているような場合は、筋緊張が弱いのかもしれません
よく噛めない、麺類等をすすって食べるのが苦手等の状況が予測されます
この場合は、全身的に身体を上手に使い、それに合わせて口の訓練をしよう!
発音についてもっと知りたい方は「幼児の構音障害の原因と対応のコツ」の記事を参考にしてください
吃音がある
要因
この時期、吃音・言葉の出だしがうまく出ないというのは、はっきりとした原因はよくわかっていません
しかし、まだ十分にことばを使い慣れない発達上の中で、緊張感等から起きると考えられています
周囲の大人が、子どもが言い間違いをすると言い直しを繰り返させる、「違う!」等と大きな声で言う、怖い顔で子どもの話すことを聞く、等の周囲の接し方で緊張してしまうことから起こることがあります
言葉の数が増えるに伴って、一時的に吃音になることもあるよ!
対応のポイント
子どもが話をすることや歌を歌うことが楽しいと感じられるような対応が大切です
周囲が一方的に子どもに話しかけたり、話したそばから否定するようなことは避ける
子どもが話し終わるまでよく聞いてあげてから言葉を返します
- 言い間違いがあったら言い直してあげる(~なんだね。~なの?)
- 最初のことばが出にくい時は言ってあげる(外を指差して、お外に行きたいと言いたいのだと予測されるのに、「おーお一」と言っていたら、「おそと?」と言ってあげる)
- 周囲の子どもへの態度やまなざしが厳しくないか
- 子どもが伸びやかに過ごしているか
- どんな時に怖がったり、不安がったりするか
言いたい事を言えない時、大人でも焦るよね!
相談の目安
幼児期の吃音は50~80%くらいの割合で自然によくなるといわれています
しかし、吃音がしばらく続いている(1ヶ月以上)、皆さんの心配が強い場合は、専門機園へ相談しましょう
まとめ
今回は3~4歳児の運動について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の4点があります
また、この時期の発達についてより知りたい方は↓の記事を参考にしてください
・「3歳の正常発達は?うちの子は大丈夫?」
・「3歳頃の発達」
・「3〜5歳児で保健師が「あれ?」と発達が気になる子」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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