1~2歳児の気になる言葉の遅れと対応のコツ6選

1歳から2歳にかけてのこの時期は言葉が大きく伸びると言われています

保護者
保護者

・言葉が出ないこと
・理解が悪い

というお子さんの姿は心配になりますよね

この記事では、この時期の言葉の発達についての気になる点と対応のポイントを解説していきます

この記事がおすすめな人

・1~2歳児のお子さんを育てている人
・お子さんの言葉の遅れが気になる人
・お子さんが言葉を理解しているか心配な人

行動や言葉のマネが苦手

気になる姿

・父親が会社に行く時、親に抱っこされながら「パパにバイバイしようね」と言われても、にこにこしているだけで、「バイバイ」しない
・母親が子どもの目の前で「バイバイ」と振る手をじっと見る
・近所の人が「こんにちは」とおじぎをしてあいさつをしてもその動きをまねしない
・見ているのか見ていないのか、目で追っているかもわからない
・保護者が絵本を見せながら「これはワンワンね。ピヨピヨね」と言って動物の絵を一つひとつ指を差しながら言葉を教えても、まねをしようとしないし、見ないでページを次々にめくろうとする

原因

行動や言葉をまねしないということは、まねる相手と気持ちがつながっていないということが考えられます

「まねる」ことの基盤は安定した愛着の成立です

愛着者を通して、子どもは行動や言葉を学習していきます

カバさん
カバさん

まず子どもに特別な存在だと認識してもらおう!

また、行動や言葉、大人の意図が理解できずにまねることができないこともあります

カバさん
カバさん

子どもに「新聞を持ってきて」等、意図の共有ができるかをみていくことで判断しよう!

対応のポイント

カバさん
カバさん

簡単な模倣である「バイバイ」からやってみよう!

「バイバイ」は相手が目の前からいなくなるためわかりやすい行動で、日常使用する行動だからです

子どもの手を持って「バイバイ」と振り、見せるだけではなく、子どもに行動をつくることでまねさせましょう

まねることのできる言葉・行動は何か、子どもの特性を明確にしつつ、発達をチェックする

1歳半健診で気持ちのつながりを感じられなければ、専門機関へ相談しましょう

コマーシャルの言葉ばかり言う

子どもの状況

正常な発達

子ども達は1歳前後から大人の口まねで「ぶっぶー」「マンマンマン」等と発声しながら、単語を話すようになっていきます

コマーシャルの言葉は消費者に記憶させることを目的としている性質上、簡単であり、繰り返し聞くためまねしやすいです

カバさん
カバさん

他の言葉も話すことができ、コマーシャルの言葉を繰り返す場合は心配ないよ!

気になる発達

コマーシャルの言葉ばかりで他の言葉がない場合は、おうむ返しの有無や興味の偏りがないか確認する必要があります

対応のポイント

コマーシャルの言葉を無理に止めさせることはない

言葉が増えていくと次第にコマーシャルの言葉は消えていきます

カバさん
カバさん

他の言葉が増えるように促そう!

子どものコミュニケーションの手段(指差し、発声、言葉)を確認し、「~したかったのね」「~が欲しいのね」と、子どもの行動を言語化してあげながら、コマーシャル以外の言葉が出るのを待ちます

他の言葉がなくコマーシャルの言葉のみを話す場合や、他の言葉も出ているが会話のやり取りが難しい場合は専門機関へ相談しましょう

↓英語にハマる子もいるのでオススメです

言葉の理解が悪い

子どもの状況

1歳を過ぎると生活の流れがわかり、簡単な指示に従って行動できるようになります

なかなか指示通りに行動できない時、言葉の理解が悪いように感じられます

原因

①生活の流れがわからない
②生活の流れは状況から理解しているものの言葉だけでは指示が入らない
③自分の思い通りに行動している

対応のポイント

原因ごとに対応していきましょう

①生活の流れがわからない場合は、毎日同じリズムと流れで生活をし、繰り返すことで生活の流れを覚えさせます。その際に、行動と言葉が結び付く声かけをします

②状況がわかって行動するものの言葉だけでは指示が入りにくい場合は、ジェスチャーを組み合わせたり、言葉をより簡単なものに置き換えて話します

③言葉の指示を聞かず、自分の思い通りに行動する場合は、前もって指示を言っておいたり、一緒に行動します

相談の目安

カバさん
カバさん

1歳半頃までは、気が向けば行動するが向かなければしない時期だよ!

しかし、2歳までには大人の指示がほとんどできるようになるため、言葉を理解しての判断が可能になります

2歳になっても言葉の理解が悪いように感じたら、専門機関へ相談

名前を呼んでも知らん顔する

子どもの状況

名前を呼んでも反応がないとしても、様々な状況があります

・後ろから呼んだ時(顔が見えていない時)には振り向かない
・繰り返し呼ばないと振り向かない
・大きな声で呼ばないとこちらを見ない
・遊びに集中している時には呼んでも振り向かない
・愛称で呼ぶと振り向くが少しでも表現を変えると振り向かない

1歳前の子どもは、後ろからそっと近づいて名前をささやくだけで反応します

カバさん
カバさん

聞こえているということと同時に、自分の名前を認識していることを示しているね!

名前以外にも、大きな物音がするとびっくりする、隣の部屋で好きなビデオを流すと飛んでくる等、行動から聞こえていることを確認することができます

対応のポイント

カバさん
カバさん

名前だけでなく名前以外の音にも反応するかどうか見極めよう!

後ろから呼んで反応せず、正面に立って口を隠して呼んでも反応しない場合、大声で呼ばないと反応しない場合は聞こえの問題を疑って聴力検査を行い、正確に把握しましょう

聞こえの問題を疑った時は、まず耳鼻科の受診

好きな音楽や電話のベルには反応して駆け寄ってくる場合、テレビで使っていた言葉をまねしている場合は、名前を呼ばれて反応しなくても聞こえていることがわかります

聞こえていて名前を呼ばれても知らん顔をする時には、
・子どもの正面で顔を合わせて名前を呼ぶ
・肩を叩いてから名前を呼ぶ
ことで、自分の名前を認識させていきます

カバさん
カバさん

2歳になっても、いつも名前を呼んでも知らん顔をし、他の指示理解もできなければ、専門機関へ相談しよう!

耳が聞こえないのか心配

気になる姿

・繰り返し問いかけても返事をしない
・名前を呼ばれても反応せず後ろから肩を叩くと東び上がるほどびっくりする
・大きな音がしても驚かない
・テレビを大音量にしても平気
・テレビにくっつくようにして見ている
・歌が流れても反応しない等

この時期の、耳が聞こえないといった心配には、聴力の問題と、周囲へ関心を示さないことへの心配があります

前者は、日常生活の中で音に反応しているかどうかで確認できます

後者は、子どもが興味がないことには無関心であることを示しています

対応のポイント

聴力に問題がある場合

単に耳垢が溜まって聞こえにくいことがありますが、耳科的な疾患を見逃さないようにしましょう

この年齢で聞こえに問題があれば言葉の遅れもみられますが、軽度の難聴の場合は見逃されていることがあります

聴力の問題を疑う時には、なるべく早く専門機関において程度に応じた治療や療育を開始する

周囲への関心がない場合

カバさん
カバさん

やり取り遊びや子どもの好きな遊びを通して人や周囲に対して興味を引き出そう!

多くの場合、一人で遊ぶことを好みますが、なるべく人との関わりを増やしていきます

子育て広場等で遊びの提供を受けるのもオススメです

2歳までに関心を引き出せなければ、専門機関へ相談

言葉の発達が遅い

子どもの状況

正常な発達

1歳で「マンマ」等の発語が1~2個あり、1歳半になると「パパ」「ママ」「ワンクン」「ブーブー」等の名詞が5つ以上出ます

次第に名詞が増えていき、名詞が20~30個出る時には2語文「パパ、カイシャ」「ママ、キタ」が出てきます

また、簡単な言いつけに従って動くことができます

気になる姿

・指示の理解ができず、言葉が遅い子
・指示の理解はできるが言葉が遅い子
・一人で勝手に意味のない発語(造語)をする子
・おうむ返しだけの発語をする子

対応のポイント

指示理解ができない場合

指示の理解ができず言葉が遅い場合は、行動を見せながら「ゴミぽいして」等、言葉で示すことで指示が入ることがあります

大人は繰り返しやって見せましょう

1歳半の時に指示理解がなく、5個以上の名詞がない時やおうむ返しでの発語、意味のない発語をする時は専門機関へ相談

指示の理解はできる場合

指示の理解ができるならば、「くつとって」等、簡単なお手伝いをしてもらいます

「くつ」を持ってきてくれれば、「くつ」という名詞は覚えていることがわかります

わからない時は「くつとって」と靴を指差しながら教えます

「くつ」という名詞を覚えれば、いずれ必要な場面で「くつ」という単語を話すようになります

2歳までに10個以上の名詞が出ない場合、目・口・耳等の身体の部位をたずねられて、4ヶ所以上正しく指差すことができない場合は専門機関へ相談

言葉の遅れへの対応について、より知りたい方は「言葉がなかなか出ない子への対応のコツ5選」の記事をさんこうにしてください

まとめ

今回は1~2歳児の気になる言葉の発達について解説してきました

今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります

まとめ

①言葉が遅れている原因を考える。耳の聞こえに問題がある場合は受診。
②本人が興味を持っているものや、「バイバイ」などのわかりやすい行動言語から言葉を教えていく

この時期の発達についてより知りたい方は↓の記事を参考にしてください

・「うちの子大丈夫?1歳〜1歳6か月の正常な発達
・「うちの子大丈夫?1歳7か月〜2歳児の正常な発達

この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです

最後までご覧いただきありがとうございました

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