こころに不調を抱える妊産婦は、産まれてくる子どもにも影響することがあります
この記事では、こころに不調を抱えやすい妊産婦の現状や支援の仕方について解説していきます
こころに不調を抱える妊産婦の現状
妊産婦の心を支えるのは信頼できる周囲の人とのつながり、温かく見守り包み込んでくれる環境だよ!
また、家庭内でパートナーや子どもと密接に過ごす時間が増えると、パートナー間の衝突、暴力、子どもへの苛立ち、虐待などのリスクが高まります
一般に、妊産婦は心に不調を抱えても、「妊婦(母親)だから我慢しないといけない」「こんな自分は母親失格」などと考えて、自ら助けを求めることは少ない傾向にあります
そのような状態で育児をする母親は、次第にエネルギーを消耗してうつ状態になり、子どもに対して怒りや恐怖を感じたり、完璧に育児ができない自分を責めてしまったりするよ!
孤立下で蓄積する不安、イライラ、気分の落ち込みなどを自分でなんとかしようと、飲酒、喫煙、過食、嘔吐、自傷、長時間のインターネットやゲームなど適切ではない対処行動を繰り返した結果、その行動に依存してしまうこともあります
子どもに与える影響
妊娠中にうつ病を未治療のままで、強い不安が持続すると以下の症状を引き起こしやすいと言われています
このような観点から、妊産婦のメンタルヘルスを守ることは、子どもの健やかな発達にとって重要です
不調を放置する妊産婦への対応
「子どものために私さえ我慢すれば」「虐待する母親だと思われたくない」「どうせ誰も助けてくれない」と自分の心の不調を放置する妊産婦に対しては、「あなたのメンタルヘルスは、あなたにとっても子どもにとっても大変重要である。
そのために、あなたは支援を受ける権利があり、そのための支援者がいる」ということを繰り返し伝えていく必要があります
医療機関と地域の連携した支援
EPDSの活用
産科医療機関や自治体の母子保健事業においてEPDSの実施が普及しました
妊娠中から産後まで継続的に複数の機関で同じツールを使うことは情報共有に役立ちます
ただ、EPDSで捉えられるのは妊産婦の心の一側面だよ!
EPDSの結果を足がかりにしながら、気持ちの落ち込みや不安の背景に、望まない妊娠、経済的問題、パートナーとの不和、上の子の養育困難、ソーシャルサポートの不足などの社会的要因がないかを丁寧に聞き取り、妊産婦の支援のニーズを明らかにすることが求められます
産科医療機関は妊婦健診や入院期間を通して、妊産婦の心身の健康状態、子どもへのボンディング、養育機能をアセスメントします
多機関連携
母子保健、児童福祉では訪問事業などを通して生活状況、出産準備状況や家族による支援体制、上の子の養育状況などの情報を得て家庭全体の養育機能をアセスメントします
多機関で得られた情報とアセスメント内容は、妊産婦の同意を得て共有します
特定妊婦に該当する場合は、法令に基づき本人の同意は不要だが、多方面から支援を受けることが望ましいことを丁寧に伝え、同意が得られるように努めることが望ましい
さらに、要保護児童対策地域協議会の個別ケース検討会議など通して、情報とアセスメントを統合し、精神改良、訪問看護、ホームヘルプ、産後ケア事業、産前・産後サポート事業、代替養育などの必要性を検討します
多機関が繋がり、共通の理解を持ち、ニーズに寄り添いながら支援することが妊産婦の心を守る環境となることでしょう
おわりに
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