便秘や下痢の時にはどのように対応するべきか知っていますか?
その症状にあった対応をすることで、症状が軽く、早期に回復します
この記事では、うんちのトラブル時の対応方法について解説していきます
乳児期のうんちの特徴
離乳食の開始前にうんちをよく観察しておくと、開始後のうんちの変化を捉えやすく、健康なうんちか否かの判断が容易になる
さて、離乳食が始まると、まずは匂いの劇的な変化に驚きますね
ヨーグルトのような匂いだったのが、あっという間に大人と同じような便臭になります
色も茶色が強くなります
形状は一時的に緩くなったり、逆に硬くコロコロ状になったりと揺れるので、気にする養育者が多くなります
その後、離乳食が進むにつれて色は濃い茶色へ、形状も揺れが小さくなり次第に固まってきます
とは言っても、まだまだ消化機能は未熟です
食べた物や体調により匂い、色、硬さが変わったり、食べたものがそのまま出てきたりするよ!
便秘・下痢の時の工夫
便秘
便秘には器質的便秘と機能的便秘がある
器質的便秘は疾患が原因となるので治療が必要となります
機能的便秘の原因には、食物の摂取量不足、腹圧不足、不規則な食生活習慣による排便反射の消失、心因性等が挙げられます
ここでは機能的便秘時の工夫を取り上げます
水分補給
赤ちゃんは、成長のため新陳代謝が大きく、老廃物が多くなるので、それがオシッコとして体の外に出ています
大人より水分が出ていきやすいね!
また、夏や熱が出た時などは汗で水分がとられるのでより便秘になりやすいです
授乳期の便秘は一般的には水分不足ではなく乳汁不足や腹圧不足によるので、その解消に努めます
腸の中のビフィズス菌を増やす
腸の中にいるビフィズス菌は、腸の動きを良くし、ウンチの水分量を増やす働きがあります
母乳を上げている方は、バランスのとれた食事を食べていますか?
母乳に含まれる多様なオリゴ糖が栄養になって、腸の中のビフィズス菌が増えていきます
また、ミルクを上げている方にもミルクの中にもビフィズス菌が含まれています
食事
便秘の解消には腸内細菌叢のバランスを良好に保つことが大切です
このためプロバイオティクス(健康に有用な作用をもたらす生きた善玉菌)とプレバイオティクス(腸内にもともと存在する善玉菌を増やす作用を持つもの)を含む食品の摂取(シンバイオティクス)を心がけます
プロバイオティクス | ヨーグルト(乳酸菌、ビフィズス菌)や納豆(納豆菌) |
プレバイオティクス | 甘味料、バナナ、玉ねぎ、オートミール、大麦、芋類、野菜類、果物、ワカメ |
さらに不溶性の食物繊維(全粒パン、野菜類、豆類、キノコ類等)には直接腸を刺激して蠕動運動を促す働きがあるので積極的に与えると良いでしょう
(↓子どもの便秘に対して作られているので参考にしてみてください)
腹筋が弱く押し出す力がない
腹筋は、ウンチを押し出す力になります
腹筋が弱いために便秘になることもあります
便秘になり腸の中に長くとどまると、さらにウンチは固くなり、出しにくくなります
2か月を過ぎたら腹ばいで過ごす時間もつくり腹筋を育てよう!
お腹のマッサージ
お腹のマッサージ・おへそのまわりを「の」の字をかくように、時計回りにマッサージをしましょう
お尻の穴を刺激する
綿棒にベビーオイルやオリーブオイルなどをつけて、綿のついている部分をおしりの穴に差し込みます
円をかくようにゆっくりと綿棒を動かし直腸を刺激します
病院受診の目安
- 4〜5日でない
- 授乳の飲みや離乳食の食べが悪い
- 体重が増えない
- おしりから血が出た
下痢
単純性下痢で機嫌が良く他に症状がない場合は、一般的に治療の必要はなく、脂肪や食物繊維の多いものを控え、消化の良いものから与えていきます
急性下痢症では治療が必要となり、その原因は約80%はウイルス性!
白色の下痢は、ロタウイルスなどのウイルス性胃腸炎に見られます
嘔吐から半日〜1日経過後に下痢が出現することが多く、回復するまでに1〜2週間程度かかるため脱水状態にならないように配慮する
水分補給
下痢により水分ばかりでなくナトリウム、カリウム等のミネラルも同時に失うので、それらも補うようにしよう!
市販されているものでは、脱水症の予防と治療の両方に適しているのがORS(経口補水液など)です
乳児用イオン飲料の利用も脱水の予防には良いのですが、スポーツ飲料(スポーツドリンクやアミノ酸飲料)はナトリウム不足から水中毒を起こすことがあるので控えます
これらが手に入りにくい場合には手作りのLGS(沸騰した湯または白湯1L、砂糖40g、塩3gをよく混ぜ溶かし、飲みやすい温度にしてからレモンなど柑橘系の果汁数滴を加える)を与えると良いでしょう
その他、与え始めて2〜3日後には水様便が有形化しやすくなるにはにんじんスープがお勧め!
作り方は簡単で、にんじん500g、水1L、塩3gを鍋に入れて弱火で軟らかくなるまで煮、裏ごし後に水を加えて総量を1Lにするだけです。
これをひと煮して欲しがるだけ与えます
食事
母乳は欲しがるだけ与え育児用ミルクも継続して良いのですが、一時的に乳糖不耐症を起こすため、下痢が長引く場合には乳糖不耐症用ミルクの利用を考えても良いでしょう
嘔吐や腹痛がなく食欲がある場合には、塩をひとつまみ加えた重湯を与えてみます
問題なければ、今まで食べていた離乳食に戻していこう!
下痢をしている時の離乳食の進め方
重湯を与えても問題ない場合には
米がゆ→茹で野菜の裏漉し→良質で脂質を多く含まないタンパク質源食品(豆腐、白身魚、卵黄、鶏ささみ肉等)
の順で加えていき、2〜3日程度で元の食事に戻します
にんじんやリンゴはすりおろし状態でお粥などに混ぜると、含まれるペクチンの整腸作用により下痢の改善に有効だよ!
また、普段の離乳食では調味なしか、ごく薄味が基本ですが、下痢の場合にはミネラルが失われるので、大人が薄味と感じられる程度の塩分添加は必要です
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