他の子より元気が良すぎるかな
この子はなんでこんなことばっかりするのかな
もうすぐ3歳児健診だけど大丈夫かな
などなど育児をしていてお子さんの発達について不安になることは多いと思います
この記事ではお子さんの今の発達状態は問題ないのか、そして今後どのようにお子さんが発達していくのかを解説していきたいと思います
この時期の大まかな発達
運動発達
全速力で走れる
活発な動きをする遊びではバランスを崩して転ぶことがありますが、普段の生活では、ほとんど転ぶことがなくなります
この頃の足の裏は、まだ土踏まずがなく、扁平足です
足の裏でしっかり地面を掴み、体を支える経験を積むことによって足裏に土踏まずが形成されていくよ!
ジャンプができる
2歳を過ぎると、片足立ちができるようになります
これは平行保持能力がかなり向上してきたことを示し、小さな台に乗ってもフラフラせず立っていられるようになります
両足でジャンプして線を飛び越えたり両足を揃えてぴょんぴょん飛び跳ねたり、飛び石つたいに歩いたりすることも可能になります
三輪車にまたがってもペダルを漕ぐことはできず、地面を蹴って動かします。
しかし、中には漕げるようになる子もいます
その他
上記の運動発達の項目に加え、
・Vサインに加え、薬指を立てて「3つ」ができるようになる
・大小の丸や長短の線、「十字形」が書ける
の発達の伸びもがあります
精神発達
意図を持って絵を描く
好きなように絵を描かせた場合に「ゾウさんのつもり」と明確な意図を持って描くことを始めたり、描いたものに対して「お魚みたい」などと見立てをしたりするようになります
抽象語を理解
パンやバナナ、ヨーグルトは「食べ物」というように「動物」「乗り物」など具体物を分類する抽象語がわかるようになります
もう少したって3歳を過ぎると「動物では何が好き」と聞かれたときに「キリン」などと答えられるようになります
その他
上記の精神発達の成長に加え、
・「〇〇ちゃん、どうぶつえん行ったよ」のような多語文を話せるようになる
・「ころんだから、ここいたいの」のような初歩的な従属文を話せるようになる
・「これなあに」「なんで?」と納得するまで質問する
のような発達の伸びも見られます
自身のお子さんと比べてみていかがでしょうか
もうこの辺はバッチリと思われた方もいれば、こんなこともできないといけないのと感じた方もいると思います
ここからは各発達について詳しく説明していきます。
発達の特徴
自我が強い
2歳児になって、自我が著しく育ってくると「自分はこうしたい、こうするつもり」というその子なりの意図がはっきりしてきます
うまく言葉で伝えることが出来ないから、大人の指示とぶつかるようになるね!
感情の変化
自分の思い通りにならない壁にぶつかって、子どもは混乱し、感情的になりますが激しく怒ったり、長泣きしたりと、感情を存分に表出することで、次第に心の動揺がおさまり、どうすれば良いかを考えようとする兆しが見えてきます
「嫌なことは絶対にやりたくない」だった子どもの心に「嫌だけどやってみようか」という「自律心」が芽生えてくるのです
自律心とはどうしなければならないかを自分で判断し、それを遂行するために自分をコントロールする能力
動揺への対応の仕方
子どもが激しい感情の動揺を見せた時には、その子が自律心を身につけるために自分と戦っていることを理解する
そして、動揺を押さえつけようとするのではなく、子どもの気持ちに寄り添い、「いっぱい泣いていいんだよ」と子どもの葛藤を肯定的にとらえ、暖かく支えようとすることが大切です
特定の物事を過度に怖がる
幼児には、全てのものが生きていると感じる傾向があり、これを「アニミズム」と言います
そのため、2歳頃になると、特定のものを突然極端に怖がるようになることがあります
対象はお面や着ぐるみなどの「もの」である例が多く見られますが、オートバイやドライヤーの音、家電製品のモーターの音などある一定の音の場合もあります
水洗のトイレの水が流れる場面を怖がる子もいます
これらを目や耳にすると泣いて大人にしがみついたりしますが、ほとんどの場合は1年程でおさまります
「怖い」という感覚は2歳ごろに強まる
行動範囲が広がり、自分の意思で行動することが多くなる時期ですから、危険を回避して自分を守る意味である程度の恐怖心は必要であり、見えないところも想像できるようになったという心の成長を示していると言えます
着脱は時間がかかっても待つ
自分で衣服の着替えをしようとする傾向が強くなりますが、まだまだ時間がかかります
大人の都合でせかしたり、全てを手伝ってしまうことがないようゆとりを持って待とう!
しかし、まだうまく出来ないことも多いため子どもが「最後まで自分でやれた」と思うように目立たないように手助けします
「一人でちゃんと着れたね」と褒めて子どもが達成感を持てるようする
靴が履けるようになるのは2歳代になってからです
オムツからパンツへ
まだ失敗することもありますが、前もって「おしっこ」と知らせて、トイレに行けるようになります
トイレで排泄できる回数が増えてきたら、思い切ってパンツだけにしてみよう!
パンツにするとおもらしが増えますが、失敗すると尿が足をつたって流れ落ちるので、「おしっこが出た」という感覚をしっかりつかむことが出来ます
パンツへの取り組みを始めるには薄着で尿量の少ない春から夏が最適
最初は日中の一定時間をパンツで過ごすことから始めます
排便の習慣
朝食後は腸の動きが活発で便が出やすい状態になるので、毎日朝食後に排便をする習慣をつけよう!
1日1回、決まった時間に排便することはとても大切です
排便の習慣がつくのは、2歳後半から3歳にかけてと言われています
朝の決まった時間に、便意の有無にかかわらずトイレに誘い、便器に座らせるようにするなど排便の習慣がつくようにしていきましょう
就眠儀式は不要になるまで見守る
この時期には特定の毛布やタオルなどを噛んだり、握ったりして寝る子どもがよく見られます
これは子どもが眠りに入るための儀式のようなもので、「就眠儀式」と呼ばれています
他にもお気に入りの人形がないと眠れない、指をしゃぶっていないと眠れない、などのさまざまな就眠儀式があります
眠りに入る時に、子どもは理由もなく不安な気持ちなるよ!
これらの儀式を無意識に行うことで不安をなくし、心の落ち着きを得ているのです
このような子どもの行動を目にしても気にせず、無理にやめさせないようにしましょう
特定のものがなくても眠れるようになるまでそっと見守る
多語文・従属文を話す
発音はまだ不完全ですが、3歳頃にかけて
「〇〇ちゃん、動物園行ったよ」
「お外出て、ブランコ乗るの」
などの「多語文」が話せるようになります。
また、「〜だから〜だ」のような物事の因果関係がわかるようになり、
「ころんだから、ここ、痛いの」
などの初歩的な従属文も発するようになります
言葉の発達には大きな個人差がありますが、大人ともこれまでよりスムーズに対話できるようになり、ますます話をしたがるようになります
上手くは話せない
ただし、この時期の子どもは話したいことがあっても適切な言葉がなかなか見つけられず「えーとね」などと口ごもってしまうことがよくあります
その子が話そうとすることを大人が先取りして「・・・だよね?」などと代弁することは避けましょう
ゆったりした態度で必要最小限の言葉をかけて発語を促し、子ども自身が話すまで待つことが大切
質問期
また、見聞きするあらゆるものについて「あれ何?」「これ何?」「なんで?」「どうして?」と聞いてくるのがこの時期の特徴で、「質問期」と言われています
自分で納得するまで質問を重ねるので大人は困りますが、こうすることで子どもはモノの名称を覚え、好奇心を満足させます
そして、大人とのやりとりを楽しんでいるのです
気の合う子と関わる
誰かを仲介に一緒に遊んだり、好きな遊びが同じでいつもそばにいたりすることがきっかけとなって、気にかかる子や気の合う子ができるようになります
気に掛かる子に対しては、その子の様子をじっと見つめる、そばに寄っていく、後ろについて同じ動きをするなどもっと関わりたい気持ちを様々な行動で表現します
仲良くなるといつも一緒に行動して次第に相手の気持ちがわかるようになり、それに合わせようとする様子も見られるようになる
利き腕が左だけど大丈夫?
日本人の9人に1人は利き腕が左だよ!
子どもの望んだものではなく、左利きの子を右利きにしようとするのは、親や周囲の大人の勝手な押し付けです
大人が厳しくしつければ、どもったりチックになったりなど、悪影響の方が大きい
確かに、左利きの子は少数派ですが、特別なことではありません
スポーツでは左利きの方が逆に有利だとされ、野球選手などでは元々右利きでも左打ちに転向する人が多く見られます
少数派であってもあるがままに生きられると良いですよね
まとめ
いかがでしたか?
お子さんの成長は個人差がとても大きいです
ただ、不安であればかかりつけ医や最寄りの保健センターなどに相談してみるのもいいと思います。
今回は2歳7か月〜3歳児の発達について大まかに説明していったため、また何か気になる点があれば個別で質問いただければと思います
最後までご覧いただきありがとうございました!
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