うちの子他の園児たちと違う
4歳ってこんな感じなの?
などなど育児をしていて、日々疑問に感じることは多いと思います
このブログではお子さんの今の発達状態は問題ないのか、そして今後どのようにお子さんが発達していくのかを解説していきたいと思います
4歳の大まかな発達状態
4歳になると周りが見えてきて、客観的な思考ができるようになります
「自意識」が芽生えて、できないと自信をなくして感情が揺れ動くことがあります
できること
・スキップができるようになる
・記憶がはっきりしてくる
・「自意識」が芽生え、他人にどうみられているかを気にする
・助詞や接続詞を使って、自然な日本語表現ができるようになる
・理由を説明できるようになる
・他者の気持ちが理解できるようになる
・ルールを守って集団で遊ぶ楽しさを覚え始める
・競争心が高まり、負けると悔しがる
・自分より年下の子の世話ができるようになる
いかがでしょうか?ここからはそれぞれについてさらに細かく説明していきます
発達の特徴
外遊びをしたがらない
「室内で遊んでばかりだと、体力がつかないのでは?」
と心配すると思いますが、結論から言うと外遊び、中遊びのどちらにもそれぞれの良さがあります
また、子どもの好みや個性も異なりますので、どちらが良いとは言い切れません
また、体を動かす運動遊びが苦手な子は、苦手意識や失敗を恐れる気持ちを持っていることがあります
その場合は室内でできるボール遊びや体を動かすゲームなどを通じて少しずつ楽しさを経験し、自信を持てるようにしよう!
子どもの興味を尊重せず、他の子と同じことをさせようとするのは逆に不自然なことです
子どもの特性や個性を大切にして、見守ることも大切
言葉の獲得と記憶が発達
2歳代でも、印象に残った過去のことを思い出すことはできますが、4歳代になると、記憶がさらにはっきりしてきます
例えば、半年前に会った人のことや、自分の身近で起こった過去の出来事を話して、大人を驚かせます
よく行く公園や店などへの道順や、物がしまってある場所もよく記憶していて、大人が探し物をしていると、「ここだよ」と場所を教えることもあります
人の評価を気にする
4歳代になると、人に自分がどう評価されるのかに敏感になってきます
そのため、園からの連絡帳や保護者宛の手紙などに、自分のことがどのように書かれているのかをとても気にするようになります
これが文字に対する興味となり、文字習得への意欲につながるよ!
友達とうまく遊べない
子どもがいつも一人で遊んでいたとしても必ずしも心配する必要はありません
友達と遊びたい気持ちがあるのにうまく仲間に入れない場合には援助が必要だよ!
中には友達の気を引くためにわざと乱暴な行為をして、仲間外れにされてしまう子もいます
そのような子は心に何か満たされない部分があることが多いので、まず向き合ってゆっくりと話を聞くことが大切です
それから、少しずつ友達の気持ちを考えられるように導いていきましょう
2つのことが同時にできる
3歳代で身につけた「先を見通す力」は4歳代になるとさらに発達します
頭の中でしっかりとイメージを作れるようになり、原因と結果の関係を論理的に理解できるようになる
そして、関係のない2つのことを同時にできるようになります
「〜しながら〜する」という行為が可能になり、おしゃべりをしながら食べたり、粘土をこねたりできるようになります
「自意識」が芽生える
2つのことを並行してできるようになると、「何かをしている自分をもう一人の自分が見つめる」という客観的な思考ができるようになり、「自分の行動を他人が見ている」ことが、わかるようになってきます
そのため、
「今の自分は周りの人にどう思われているんだろう。変な風に思われたくないな」
という他者の目を気にする感情が生まれ、「自意識」が芽生えていきます
それとともに他者と自分を比較しようとする意識も生まれ、「褒められる」という行為に敏感になります
保護者は褒めるだけでなく、子どもの言動を「受け入れる」という姿勢が大切
好奇心旺盛で全て知りたがる
4歳を過ぎると「どうして空は青いの?」「どうして雨が降るの?」などの質問が増え、疑問を抱いたことはなんでも知りたがります
大人から説明を聞くとさらに詳しく知りたがることもあり、疑問を抱くことから知的発達が始まるといえます
旺盛な知的好奇心を満たすためには本などを活用するのも一つの方法だよ!
例えば、雲に関心を持った子に図鑑などを見せ、雲にも色々な種類があることを説明をしても良いでしょう
丁寧に対応すれば子どもは満足し、知的発達がいっそう促される
「できない」葛藤
先を見通す力がついて自意識が生まれてくると「理想の自分」と「現実の自分」という、意識の分化が見られるようになります
そのため、やらなければならないと分かっていてもそれができない自分に気づいて、どうすれば良いのかわからなくなり、葛藤が起こることがあります
このような葛藤も成長のステップの一つとして暖かく見守ろう!
例えば、友達みんなで鉄棒の逆上がりを練習して、自分だけがいつまで経ってもできないという場合があります
子どもは「できない子だと見られたくない」「でも、どうしてもできそうにない」という2つの気持ちの間で揺れ動きます
その結果、大声で泣いたり乱暴な行為をしたりと3歳代よりも激しい感情の動揺を見せることもあります
自尊心を尊重しながら励ます
このような場合は、
「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)でしょ。頑張ればできるよ。」
という励まし方は逆効果です
自分が人にどう見られるかを意識するようになった子どもは、「できない」という現実に傷ついています
まず「できないと悔しいよね」「やりたい気持ちは誰にも負けないよね」と子どもの葛藤に寄り添おう!
そのうえで、
「みんな最初はうまくできなかったんだよ」
「失敗しながら上手になっていくんだよ」
のように子どもの自尊心を尊重した励まし方をしましょう
このような配慮をして見守れば、子どもは次第に葛藤を乗り越えることができます
正しい食べ方を身につける
食事の際に箸を持つ子が増え、使い方に慣れてきます
手指操作の機能が十分に発達していない子には、遊びの中でも箸を使う経験の機会を多くしよう!
間違った持ち方が定着すると直しにくくなりますので、市販の介助箸などを使って練習するのも一つの方法です
食べるときには、食器に手を添えて、背筋を伸ばした姿勢で食べるようにすると消化・吸収がしやすくなり、しっかり噛むことができるので、全身の筋肉や骨格の発達にもつながる
間違えずに着替えができる
着替えの時に、正しくできているかを自分で注意できるようになってくるので、服を裏返しに着たり、後ろと前を間違えたりすることが少なくなります
着方がおかしいのを見つけた場合は、「裏返しだよ」とそのまま指摘するのではなく「あれ?」などと声掛けをして、本人が自分で気づけるように働きかけます
お漏らし再会
排泄が自立していた子が、たびたびお漏らしをするようになることがあります
睡眠中には起こらないようなら、日中の生活に原因がある可能性が高いよ!
仲の良い友達との関係に問題が生じていないか、集団に溶け込めずに一人でいることはないかなど様々な角度から子どもを観察する必要があります
子どもの尿意は心の状態と深いつながりがある
タオルや人形が必要な子
自分の欲求を我慢したり、守れなかった時に大人に注意されてプライドが傷ついたりすると、子どもなりにストレスを強く感じるようになります
そのような気持ちを支え、コントロールするために、子どもの多くは特定のもの(タオル、人形など)を「心の杖」とするようになります
それを手にすることで子どもは気持ちの安定を保とうとするのです
そのことを注意したりせず、自分から必要としなくなるまで暖かく見守ろう!
助詞や接続詞が使える
3歳代では
「大きい犬、見たよ、公園」
のように単語を並べる言い方でしたが、4歳になると助詞を使って、
「公園で大きい犬を見たよ」
のような文法的に自然な日本語表現ができるようになります
接続詞の使用も始まり、「今日ね、竹馬に乗ったよ。でもね、難しかった」などと話せるようになります
また、注意された時に「だって疲れたんだもん」のように「だって」を使って、はっきりと理由を主張できるようになります
時間がわかる
4歳代後半になると、「明日の次は明後日」ということがなんとなくわかるようになります
「しばらく」「1週間」のような時間の理解も進み、「しばらく待ったけど来なかった」「誕生日まであと1週間」などと表現し始めます
嘘をつく
子どもは空想の世界と現実の区別がつかなくなったり、強い願望を抱いたりした結果、嘘をつくことがあります
幼児特有の嘘だから、それほど心配する必要はないよ!
しかし、叱られるのが嫌でつく嘘や誰かに認められたいという気持ちでつく嘘には注意が必要です
そのような場合には子どもに厳しく接しすぎていないか、振り返ることが必要です
悪いことをしても正直に言った時は、まずその子を認め、褒める
たびたび嘘をつく場合は「今のままの自分では認めてもらえない」という不安があるのかもしれません
嘘をつくに至ったその子の気持ちを理解し、受け止めることが大切です
嘘がなぜいけないかを理解させるのは、その後で構いません
ルールを守って遊べる
一人で遊ぶよりも、みんなで遊ぶ方が楽しいと感じるようになります
協調性が育ち、お互いに相手のことを考えて行動できるようになるので、同じことに取り組んだり、役割分担をしたりしてかなり長時間一緒に遊ぶことができます
言葉が発達して友達とうまくコミュニケーションを取れるようになることも、遊びを一層楽しくしているね!
自分の考えを言い合ってルールを作り、それを守って一緒に遊ぶことも始まります
4歳児は集団で遊ぶ楽しさを覚え始める時期
友達との心の繋がりもできて、いつも一緒にいることを好むようになります
負けると悔しがる
この年齢は、競争心が高まる時期でもあります
1番になれないと「負けた」と感じて悔しさから泣く子も出てきます
負けて悔しがる気持ちは、次に頑張るための大きなエネルギーになるので、とても大切だよ!
しかし、悔しさが強ければ強いほどその感情をコントロールするのは子どもにとって容易なことではありません
何度か挑戦を繰り返すうちに、時には勝ったり負けた時に友達に慰められたりしながら成長する
勝敗より大切なものに気付く
競争心を原動力に頑張るのは良いことですが、勝つことに執着しすぎると遊びを楽しめなくなったり、自分が勝てそうもないと予想されるものには参加したがらなくなったりすることがあります
そのような問題をなくすには、勝ち負けという結果だけが全てではなく、どのくらい頑張ったか、そのプロセスが大事だということに気づけるように導く必要があります
「時間はかかったけれども最後まで丁寧にできた」「途中で諦めずに全力を尽くした」などと個別に評価することで、大事なのは勝ち負けではないことがだんだんわかってきます
粘り強く練習できない
「できる」「できない」の両極端しか考えられない子は1度できないとそこで諦めてしまい、練習しようとしません
目標を細かく設定して、少しずつ達成させ、「前よりもできるようになった」という実感を持てるようにすることが必要です
小さい子の世話ができる
3歳児では、下に弟や妹が生まれると、可愛がるよりも嫉妬することの方が多いのですが、4歳くらいになると、親の愛情を独占したいという欲求を自制できるようになります
そして、弟や妹を可愛がり親に褒めてもらうことで喜びを感じるなど「マイナス」の感情を「プラス」に変えることができるようになります
自己主張が強くなる
友達に自分のお気に入りの持ち物を見せて自慢したり、「これできる?」と得意そうにやって見せたりするなど、4歳になると自己主張が強くなり、自分の存在を周囲に認めてほしいという意識が強くなります
上の自己主張は大人葛藤に発展する場合もありますが、子どもたちが対人関係について学ぶために、自己主張のぶつかり合いは成長過程での大切な通過点であると言えます
自分の意見を主張できない
自分の意見を強く主張できず、すぐ相手の意見に従ってしまう子には、保護者が折に触れて褒めて認める言葉がけをし、自信が持てるように援助しましょう
友達の意見に反論できなかった時も「〇〇ちゃんの考えを聞いてくれたのね、ありがとう」と褒めます
さらにその子が意見を言った時には「それはいい意見ね。やってみよっか!」としっかり認めます
このような経験を繰り返すうちに、みんな自分が認められていることや、思ったことを行っても良いことがわかり始め、少しずつ自己主張ができるようになっていく
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は4歳児の発達について大まかに説明していったため、また何か気になる点があれば個別で質問いただければと思います
お子さんの成長は個人差がとても大きいです
ただ、不安であればかかりつけ医や最寄りの保健センターなどに相談してみるのもいいと思います
最後までご覧いただきありがとうございました!
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