新生児期の肌トラブルは多いです
そのような中で助産師・保健師ができるアレルギー予防とは何でしょうか
この記事では、アレルギーに関する支援について気をつけるべきことを解説していきます
周産期のアレルギー予防の重要性
新生児への保湿が近年注目されています
ただし、保湿剤そのものに意義があるというよりも、「乾燥させない」「肌荒れを起こさせない」ことで、「皮膚を良い状態に保つ」ことが重要です
皮膚トラブルが起こるのが月齢が低い時期であるほど、また皮膚トラブルが長時間にわたるほど、のちの食物アレルギーとの関連があると言われているよ!
つまり、1か月児健診を待たずに予防・対処していくことが重要であり、その予防知識の獲得のためには、妊娠中の母親学級・両親学級や出産後退院までの期間に行われる沐浴指導・退院指導、さらに家庭訪問などが最大のチャンスです
そのため、助産師や保健師のように全ての健康な妊婦・産婦さんに会うことができる立場の人が、上述の「皮膚を良い状態に保つことが赤ちゃんのアレルギー予防になる」という知識を持ち、伝えることがアレルギー予防のために大変重要です
沐浴指導の検討点
沐浴指導では沐浴後の保湿、顔も洗浄剤で洗いしっかり濯ぐ、沐浴は毎日でなくても良いことを伝えていこう!
保湿
まず、沐浴後に保湿剤を塗ることをセットにして説明しましょう
沐浴指導は、特に問題のない子の母親にも、予防的なスキンケアの具体的な方法を説明するチャンスです
ただし、その際には保湿剤には食用のオイル等は使わないこと、保湿剤は負担にならない範囲で良いことも伝えます
顔も洗浄剤で洗う
洗い方については、皮脂の多い顔、特に額については洗浄剤を使用してしっかり洗い、ガーゼではなく、きちんと洗面器等を用いて濯ぐ練習を初めからしておきましょう
最初に教えてもらっていないために困難に感じる人もいるよ!
沐浴は毎日でなくても良い
最後に、毎日の沐浴を強調しすぎないようにしましょう
日本では毎日沐浴を行うことは当然とされ、沐浴できないならば清拭をと説明されることが多いです
しかし、欧米では毎日の沐浴は皮膚の乾燥を悪化させるため、推奨されていません
日本でも、2日に1回の沐浴と保湿を組み合わせることで、むしろ皮膚の状態が良いという研究もあるよ!
季節による差などもあるため一概には言えませんが、「毎日入れてもいいし、必ずしも毎日でなくてもいい」ということ、母親の無理のない範囲で良いということを伝えることができると良いのですね
なお、「2日に1回で良いと思ったらすごく気持ちが楽だった」という声もあり、育児の負担感が軽減するという副次的な効果もあります
支援の際に気をつけたい点
新生児・乳児期の肌について、実は一番相談を受けているのは助産師・保健師です
一方で「1か月児健診ごろはみんな皮膚トラブルになるし、それがアトピーになるわけではないから心配はいらない」といった根拠のないアドバイスや、医療者によって相反するアドバイス(もっと洗って・洗い過ぎ、など)をされて困惑している母親も多いです
まずは必ずそれまでの経過を聞いてから、できるアドバイスを考える
人によってアドバイス内容が異なることが不安につながるので、アドバイスの前に話を聞くことが重要です
また、何の悪意もない「あら、赤くなっちゃったのね、かわいそう」というような言葉に傷ついている母親は多いです
皮膚トラブルを抱えた子の母親は全般的な不安を抱える傾向もあるから、発言には注意を要することを頭に留めておこう!
まとめ
新生児期の皮膚トラブルは、確かによくあるトラブルです
一方で、よくあることは放置して良いことと同義ではありません
洗浄方法について確認すること(一方的に押し付けないことも重要)、リスクが高い場合には保湿を勧めること、そして症状の軽快が見られず1週間以上続くような場合には信頼できる医療機関への受診を推奨することが、助産師・保健師ができるアレルギー予防です
また、支援者としての個人の力を伸ばす・より力を発揮できる場所で働くという点では転職を考えてみるのも一つの方法です↓(保健師の求人も多くおすすめです)
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