産前うつの妻を支えられるか
Q.2か月後に出産を控えた妻がいます。
初期のひどいつわりから体調不良が続き、産前鬱のような状態でメンタルクリニックへ通っています。
「早く出産して効果の強い薬を飲みたい」と妻は毎日言います。
今は4歳の子どもと共に妻の実家にいますが、高齢の義母は、体力的にも精神的にもお世話をするのが限界です。
私が仕事の後に子どもの世話をしたり休日に子どもを連れて外出したりするぐらいしか義母の負担を減らせません。
出産後も妻が回復しなかったら、私の育児休暇後に妻だけで寝かしつけやミルクなど、対応できるとは思えません。
遠方にある私の実家に頼るのも、妻がストレスになりそうです。どうしたら良いでしょうか
回答
A.妻の気持ちを大切にして、ご自身の健康にも配慮しましょう
厳しい状況ですね。色々な可能性を考えても、そのいずれもがマイナス要因を含んでいて実現が困難なようですね
では解決策を考えましょう
妻がどうしたいか
まず大切なことは、あなたの妻がどうしたいのかです
このまま実家にいたいのか、自宅に戻りたいのか、もしかしたらあなたの実家を選択することもあるかもしれません
義母の負担軽減
もし、このまま妻が実家にいたいということでしたら、次に考えるのは、義母の負担軽減です
何が義母にとって1番の負担になっているかな?
上のお子さんの世話でしたら、地域の一時保育や短期の保育所入所ができないかを役所に相談することで、日中のお世話はしなくても良くなるかもしれません
第三者を頼る
それから、妻がどうしたいのかわからなかったり、どちらの実家のサポートを受けるとしてもマイナス要因が気になってしまうとしたら、身内だけでなく第三者にお願いすることもできます
幸い、現代は子育て支援メニューが様々あります
もし、妻の実家で出産するとしたら、その地域担当の保健師があなた方のサポートをしてくれます
保健師は、公的な機関や民間機関を含めて現状で実現可能な情報を持っています
妊娠期から出産後までもフォローして子育てをサポートしてくれるメニューを探してもらおう!
上のお子さんの幼稚園の送り迎えや、赤ちゃんの寝かしつけ、調乳や授乳を一緒にやる等、あなたが心配なことや、やってほしいと思うことを整理しておくと、それに合ったメニューを保健師が紹介しやすくなります
あるいは今後を予測して、今から準備が必要なことを保健師から提案してもらうのも良いと思います
妻や子どもへの対応の仕方
さて、次に妻やお子さんへの対応の仕方ですね。
どちらの対応もキーワードは「安心感」です
あなたの妻は、「早く出産して効果の強い薬を飲みたい」と毎日言っているということですから、辛い状況の中にいると思います
それでも生まれてくるお子さんのために、強い薬を飲まずに我慢されているのです。良い母親です
今の状態を受け入れる
人は「精神的に落ち込む」とき「ありのままの自分でいいんだよ」と言われることで楽になることがあります
体調不良が治らずに精神的に落ち込むのは辛いだけでなくて、どんどん自分を否定してしまうよ!
でも、人に「今はそれでいいんだよ」と言ってもらえることで、ほっとできれば、安心して気持ちが楽になるかもしれません
サポートの紹介
そして子どもを出産した後の様々な心配事に対しても、サポートしてもらえることがわかると、それも大きな安心につながります
生まれてくるお子さんへの対応は、「ケア」という面を考えれば、地域の保健師からあなたの家庭に必要な子育てメニューを紹介してもらえば、お子さんへの対応は任せもて良いと思います
子どもは社会の宝!社会の力を借りることを積極的に考えよう!
たくさん可愛がる
そして、「安心感」という面を考えると、あなたがお子さんに関われるときは、たくさん可愛がってください
優しく抱っこをしたり、愛情ある言葉がけをしたり、目を見つめ合ったりして、お子さんにあなたの愛情を伝えてください
それが生まれてきたお子さんの安心感の育ちを支えるよ!
上のお子さんへの対応も同様です
今のように、帰宅された後にパパと過ごす時間はきっと楽しい時間ですし、今しかできない週末の「パパと二人だけのお出かけ」もお子さんにとっては嬉しい体験です
そして、ちょっとした時間を見つけて、安心できるように抱っこをしたり、声をかけたり、お子さんのお喋りを聞いていく
4歳は「なんで?」「どうして?」とたくさん質問したい時期です。
祖母宅にいることを考えると、お子さんなりに色々なことを考えて、たくさん思いを持っていると思います
自分自身のケア
最後にあなたご自身です
妻や上のお子さんのこと、生まれてくるお子さんのこと、義母のこと、考えただけでも大変なことは推察できます
あなたが全部抱えてその負担から倒れてしまったら元も子もないよ!
ご自身の健康状態にいつも配慮しながら、今の生活を楽しんでください
どんなことにもマイナスとプラスの両面があります。
幸せでいられるにはプラスの面を見ていく思考過程を自分で作ることが必要です
そして、どんな状態にある妻であっても、あなたたちは夫婦です
あなたの気持ちも含めてお互いの気持ちを尊重しながら、現実にできるベターなことを見つけてください
一つ一つがあなた方家族の歴史を作っていきます
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