言葉の遅れがあると、どうやったら話せるようになるのだろうと不安になりますよね
言葉を増やすには言葉の練習だけでなく、全身運動の発達を伸ばしていくことが必要不可欠です
この記事では、手や全身運動に関連させた言語発達の育て方を解説していきます
それって本当に器用?
お母さんに「お子さんの手先の動きはどうですか?」と聞くと、「ブロックで細かいものをつくりますから、大丈夫と思います」と言うお母さんがいます
ファミコンのキーをすばやく動かすとか、電気製品のスイッチを押すとか、ブロックをはめたりはずすとかが上手にできるという力は、単純なパターン化した手の動きであって、じつは、それほどの器用さを必要とはしません
パターン化した動きがどんなに上手でも、実際に生活してゆく力にはなかなかつながらないのです
言葉と手の発達の関係
ことばの発達をうながすためには、手が上手に使えるようになるはたらきかけや生活が大事だよ!
手は、にぎったり、つまんだり、投げたりするときに使う運動器官で、同時に「手探り」したり「手応え」を感じたりする感覚器官でもあります
また、人と気持ちをつなぐ道具にもなります
やさしく頭をなでたり、ギュッと抱きしめたり、手をつないだりして、こころを通わせます
手のはたらきは大脳のはたらきと密接な関係があり、特に思考やことばと関係が深いのです
実際、発音がはっきりしない子どもの多くは、手先や指先の随意運動が上手ではありません
大脳皮質の中では、手を動かすための部位と、話すことをつかさどる部位とは、お隣同士の場所にあります
手と全身の発達の関係
手の発達をうながすとはいっても、手の動きだけを高めることはできないよ!
手の細かい動きは、全身の動きの発達に支えられてできるようになるからです
子どもの発達は必ず「中枢から末端へ」という順序をたどるからです
しかし「手を使うことが大事」と言われると、ソレ豆拾いた、ひも通しだ、ビーズだ、折り紙だ、パズルだ、と指先の訓練に励もうとしがちです
歩行バランスや座り方、上体の姿勢が安定していてはじめて手を使うことができます
からだを動かしてしっかり遊ぶことによって、からだ全体の発達と安定をはかりながら、手の動きを育てよう!
日常生活での手の発達の伸ばし方
身辺自立は、手を育てるための何よりの教材
パンツをはく、ボタンをはめる、靴をはく、これらはみな手や指の細かい協調を必要とする動作です
手を使って、自分のことを自分でやる力をつけることが、ことばにつながり、同時に生活を視野に入れた自立への準備です
手の動きを育てると同時に、社会性の発達にもつながるね!
「生活」の中では、ひとつひとつの行動がいろいろな面を持っています
生活や暮らしのひとつずつをおろそかにせず、きちんと過ごしてゆけば、それは発達をうながす生活になります
お手伝いも、貴重な手の練習になるよ!
例えば、お皿の片づけで、お皿を落として割るのも貴重な経験です。人は失敗から学ぶのです
割るということを1度でも経験すれば、手先まで神経を集中させて足を静かに動かし、ソーッとばなければならないということが、子どもにもわかります
緊張感のある集中力が育つね!
グチャグチャ遊びもおススメ
オモチャで遊んだり、道具を使って遊ぶのは、手を使うという点で大事なことで、いろいろな力が育ちます
けれども、それと同時に忘れないでほしいのは、手そのものの触覚を育てる遊びです
手から入ってくる感覚入力は、情緒を安定させる意味もあります。
おとなでも緊張すると、無意識にボールペンをもてあそんだり、ハンカチをクシャクシャにしたりしますね
手の機能の発達だけでなく、こころの安定のためにも、手足を使った、触覚を使う遊びをたくさんさせてあげましょう
そのためには、「変化する素材」といわれる、水、砂、粘土、泥んこ、小麦粉粘土などで遊ばせてあげよう!
触覚にかかわる「お手伝い」には、お米をとぐとか、ハンバーグをこねる、などがあります
手づかみ食べは手や顔をベタベタにしながら食物の感触を知り、力の入れ方のコツを学んでゆく大事なステップです
まとめ
今回は言葉の発達と手の発達の関係について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の2点があります
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました