子どもの不正咬合は様々な原因により生じると言います
不正咬合の原因やどのような治療が行われるのかなどについて解説します
子どもの口腔内
混合歯列期
子どもの口腔内は、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期と呼ばれます
6歳頃に上下前歯と6歳臼歯と言われる第一大臼歯が生え始め、9歳頃にその間にある側方歯が立て続けに交換します
口の中でこれほど劇的に変化が起きるのは後にも先にもこの時期だけだね!
それだけに、この時期は歯列にとって大変不安定な時期です
皆が持っている矯正装置
歯列の外側には口唇・頬、内側には舌があり、どちらも筋肉の塊です
これは、子どもにとっては24時間作用している矯正装置とも言えます
これらの圧力の均衡が取れている場合、歯列の形態は安定し、綺麗な放物線状となります
不正咬合の原因
不正咬合は、小児期の不安定な混合歯列期において、様々な原因により惹起されます
主な原因としては、歯列内のスペース不足と口腔習癖とがありますが、本稿では口腔習癖について述べていきます
子どもの歯は大人に比べ非常に動きやすいため、一度周囲の圧力のバランスが崩れると歯列に不正が生じる
これが不正咬合の原因の一つである口腔周囲筋の不調和であり、その差異たるものが口呼吸と舌突出癖の口腔習癖と呼ばれるものです
口呼吸
口呼吸によって、上顎前歯に口唇による外側からの圧力がなくなり前歯が前方に傾斜します
歯列の側方後方では舌が下に下がるため、頬からの圧力が強まり、狭窄歯列弓となります
舌突出癖
舌突出癖と言われる嚥下のたびに舌を歯の間から突き出すような癖があると、前歯が下に押され上下の前歯が合わない開咬や上下顎前歯の前方傾斜が生じます
舌突出癖は長期の指しゃぶりによっても生じることもあるので注意しよう!
不正咬合の症状
口呼吸では口腔周囲筋、咀嚼筋が弛緩し不正咬合の原因になるだけではなく、顎発育に大きく影響を与え長顔型と言われる顎が細く脆弱な顔面形態となります
この口腔習癖をコントロールし歯並びを整えるだけではなく、正常な顎発育を誘導することが、矯正歯科早期治療の大きな目標です
矯正歯科早期治療
口腔習癖は後天的な不正咬合の原因なので、小児期における積極的な介入が必要
治療においては、まずどのような口腔習癖を持っているのか注意深く観察します
その際、アレルギー性鼻炎などで鼻閉が生じている場合は、耳鼻科に受診しよう!
そして各人の口腔習癖に応じた筋機能療法を施行し、正しい口腔周囲筋機能の獲得を目指します
それだけでは不正咬合は改善することは難しいため、歯列の拡大、機能的矯正装置を装着して歯列の改善及び顎顔面の育成を図ります
まとめ
今回は口腔機能発達不全症について解説してきました
今回の記事の要点をまとめると、以下の3点があります
子どもの歯の健康のために、もっと知りたい方はこちらを参考にしてください↓
・「幼児の歯並びと噛み合わせ」
・「口腔機能発達不全症を治す方法3選」
この記事が、少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです
最後までご覧いただきありがとうございました
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